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第108話

「……大きくなったね……」 「そう?」 「大きくなった。七年前より。肩幅も、身体も。こんなに大人になって……」 「重い?」 「ううん……気持ちいい……」  先生に引き寄せられて、俺は何度も何度も彼にキスをする。先生の指が俺の髪にかかり、軽く引き寄せられて、俺は更に先生の舌に自分のそれを絡めた。汗と唾液で滑る唇を何度も行き来させて、俺達は長い長い間、キスをした。 「……裕貴、……この先もしていい?」 「うん……」  先生は手探りでサイドボードの引き出しの中からワセリンとゴムを取り出した。おずおずと四つ這いになり、尻を突き出してくる。俺は露わになった蕾の中に、そっと温めたワセリンを滑り込ませた。先生の背がしなって、一瞬、入り口が強くすぼまり、指が締め付けられる。 「……裕貴、大丈夫?」 「大丈夫……ごめん、ちょっとだけ、びっくりした……」 「もっとすごいことをするのに?」 「藤田」  先生の声になる。でもこんな格好でそんなふうに叱られても説得力がなかった。俺は丹念に指を増やしながら少しずつ慣らしていく。先生の甘い声は高まるばかりだ。 「ねぇ……もう……」 「名前、呼んで」  先生の息がどんどんと上がっていく。 「……遼一……」 「これからはずっと、そう呼んでくれる?」 「……うん……」  頬に涙が伝った。綺麗だ。 「綺麗だよ、裕貴。傷があっても、なくても。俺にとっては綺麗な裕貴だ」 「遼一……そのままで来て……」  俺も我慢ができなくて、ゴムを着けずに先生の中に入っていく。薄い胸の隆起が上下して、両手が俺の首に巻き付けられる。目を開けようと必死になっているが、痛むのか感じているのか、きつく瞑って何度も俺の名前を呼んだ。俺も何度も先生の名前を呼ぶ。そのたびに涙が溢れだして、俺は先生の目尻にキスをした。 「……裕貴、もっと腰、突き出して……」  息が途切れ、先生がぐっとシーツを握りこむのが見えた。どうしても前へと進んでしまう身体を押さえようと、俺は先生の右肩と左手首を掴む。深く中を感じて、俺も息が詰まる。ぐいぐいと引っ張ると、先生は喉を仰け反らし、必死に空気を求めて唇を開けた。そこから唾液が滴り落ちて、シーツに染みを作る。何度も腰を打ち付けると、先生は短い喘ぎを何度も漏らす。その声を聞いていたくて、また強く突いてしまう。 「……遼一……」 「ん?」 「……顔、見せて……」  ゆっくりと引き抜き、俺は座り込む。少し上半身を倒して、まだ硬い俺のモノを誇示する。 「……遼一」 「跨って」 「遼一」 「腰、落として。手伝う?」

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