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第12話(最終話)

俺は進藤くんのペニスが欲しいんだと気づいてから、その欲望は日に日に増していった。 だけど、進藤くんは俺に相変わらずちょっと意地悪な仕事をさせるだけで一向にアレを挿れてくれる気配はなかった。 その日もまた、いつもと同じように俺は目隠しされて、お尻にローターを入れられていた。 ただし、この日はもし進藤くんの勉強が終わるまで射精するのを我慢できたら、ご褒美に良いものをくれると言われた。 良いものをくれるなんて、今まで言われたことが無かった。 もしかしたら…?と俺は少し期待した。 俺はどうしても、進藤くんの”いいもの”が欲しくて必死で耐えた。 そして、進藤くんのペンを走らせる音が止まって、ノートや本を閉じる音がした。 やった!我慢できた…! そう思って待っていたら、進藤くんがベッドに腰掛けた。 「尾崎さん、今日はよく我慢できたね。いつも気持ちよくなってすぐ出しちゃうのに、そんなに良いものが欲しかった?」 「あ…っ良いもの欲しい…進藤くん…」 なんだろう?良いものってなに? 「じゃあご褒美にこれをあげる」 進藤くんがアイマスクを取ってくれた。 目の前が明るくなり、進藤くんが手にしていたものが見えた。それは彼のペニス…ではなく、無機質で毒々しい形をしたディルドだった。 俺はそれを見て、喜ぶどころかあまりにがっかりして胸の奥がズキズキして来たほどだ。 「あ…なにこれ…」 「ああ、そんなに不安がらなくて大丈夫、尾崎さんのここもうかなり慣れて柔らかくなってるからこのくらいのサイズなら簡単に飲み込むよ」 そういうことじゃないってば! そんな変なもの、俺は欲しくないよ。 「あの…それ、イヤ…」 「怖い?でも大丈夫、すごく気持ちよくなれるはずだから…」 「そういうことじゃなくて…お願いやめて」 「いいからいいから、ほら、我慢してたんだもん早くイキたいでしょ?これで俺が良い所グリグリしてあげるよ」 進藤くんがソレをお尻に当ててクイっと動かす。 「あ、ほんとにやめてっいやぁっ」 「暴れないで、危ないよ?ほら、大人しくしようね」 うつ伏せにされて尻を持ち上げられる。 顔だけベッドに押し付ける形になる。 後ろ手に拘束されているため、身を捩るしか逃げる術がない。 俺は体を捻って、足をバタバタする。 「どうしたの?そんなに嫌?」 進藤くんはもう一度俺の身体を仰向けにした。 「やめて…お願い…っ」 「尾崎さん、どうしたのそんな顔して、ごめんね?こんなに嫌がると思わなかったんだ」 進藤くんは俺の頭を撫でて謝ってきた。 「嫌なの…そんなの俺入れられたくない。どうしてこんなことするの?そんなの挿れるくらいなら、なんで進藤くんのを挿れてくれないの?」 「え…?」 「おれ、あの変なのじゃなくて進藤くんのが欲しい」 堪えようと思ったのに涙が一筋こめかみを流れた。 「尾崎さん…えっと…そんなこと俺に言って大丈夫なの?」 「え?」 「俺のこれが欲しいの?」 進藤くんは自分の股間を指さす。 「……うん」 「これを挿れたい?」 「うん」 俺は進藤くんの股間から目が離せなかった。 「んー、これ尾崎さんに挿れたらセックスになるけど大丈夫?」 「え?」 「だから、尾崎さんは俺とセックスしたいの?」 「え…そんなことは…」 俺は自分が何を言ったのかやっと理解した。 え?これ、進藤くんにセックスして欲しいって言ったってことだ!自分から! 恥ずかしくて顔から火が出そうだった。 ただ単に、お尻に気持ちよくなれるアレを挿れて欲しいっていう一心だった。 でもよく考えたら進藤くんのが入ってきたら、それはセックスじゃん? 「あっ、違った。間違い!今の無し!」 「可愛い…尾崎さん、俺のこれ挿れて欲しかったんだ♡」 進藤くんが嬉しそうな顔でベッドに横たわる俺に覆い被さってくる。 「俺も尾崎さんに挿れたかったよ。すごく。でも、そんなことしたら可哀想かなって我慢してたんだ」 「かわいそう?」 「うん、だって俺がやろうって言ったら仕事だと思って尾崎さん断らないでしょ?」 「それは…」 「尾崎さん真面目だからね。でもそれに付け入るのはよくないなって思って。とりあえず、ローターより大きいディルドで慣らしておこうかなって」 「そうだったんだ…俺、進藤くんは俺に挿れたくないんだと思ってた」 「そんなわけないじゃん!俺、尾崎さんに好きだって言わなかった?好きな人に挿れたいのは当たり前でしょ」 「う…イケメンずるい…」 爽やかな笑顔で好きなんて言われて、心臓が辛い。 さっきディルドを見せられた時と全然違う辛さで、こんな感覚ならいつでも味わいたいって思ってしまった。 「じゃあお言葉に甘えて今日は尾崎さんに挿れさせてね♡」 耳元で囁かれた後ねっとりとしたキスをされ、ローターは無造作に外された。指で穴の位置を確認したと思ったらいつのまにかゴムをつけた進藤くんのペニスが入ってきた。 「ああっ!?あ…っ♡」 うそうそ、これやば…大きいしすごく硬い…! 「あ…すご、入って来るぅ♡」 これまで散々”仕事”で解してきたので俺のアナルは最後まで進藤くんのものを飲み込んだ。 「あ…はっあ、はっ、なにこれ、内臓が口から出てきちゃいそう…」 「はは、何その感想?」 進藤くんに笑われてしまった。 「んんっ大きいよぉ♡」 「動いてみて良い?」 「あ、待って…少し待って…ああっ!?あっあっだめ、だめぇ!」 待ってって言ったのに進藤くんが腰を小刻みに揺すってきた。 「ごめん、ずっと我慢してたし俺余裕ないわ」 「えっ…あっ♡ああっ!?いや、激しいっ♡♡」 さっき塗り込んだローションの残りが湿った音を立てていやらしい。 「あっ♡やだっこんなエッチな音恥ずかしいっ♡」 「尾崎さん…中すごく気持ちいいよ…」 「ああっ俺もいい!いいよぉっ♡ずっと欲しかったの…♡中いっぱい擦ってえっ♡♡」 ずちゅっずちゅっ ぬぽっぬぽっ… 「はぁ、はぁ、ヤバいこれ…尾崎さん可愛いよ…めちゃくちゃイイな…はぁ、はぁ、俺のでイッてっ!ほら、イってよ!」 進藤くんが強く腰を打ちつけて来る。 引き締まった太ももの筋肉まで綺麗だ。 「あはぁっもうだめ、ああっ♡イッちゃう!漏れちゃうぅっ進藤くんのおちんちん好き♡好きぃ♡イクッイクッ!んんっ♡」 俺は念願の進藤くんのペニスで突かれて絶頂を迎えた。最高に気持ちいい。セックス初めてしたけどめちゃくちゃヤバい…♡ 「尾崎さんのこと好き…俺のことも好きになって…お願い……」 汗で湿った額にキスされた。進藤くんの吐く息は熱かった。 ------------------------- ご覧いただきありがとうございました! 両想いになったということで一応完結です。 追加で何か思いついたらぽろっと書くかもしれません。

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