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フラッフィが住む島 (6)
「ほら、やっぱり少し赤くなってる、」
部屋に着いて、藍星は翠理の羽織っていた外套を脱がしながら言った。
翠理は、本当? と聞き返しながら、何げなく自分の頬に触れる。
学生寮は二人部屋で、翠理と藍星は入学してからずっと同室だ。
翠理は藍星が傍にいないとまともに生きられない。
島を管理するロトゥンたちは、そのことをちゃんと理解しているから、決してふたりを引き離したりしない。
産まれたときから、家族のように一緒だった。
十五才になってこの学校を卒業する頃、ふたりはきっと番になって子どもを持つ。
そしてきっと、最期の瞬間まで一緒にいるだろう。
藍星が翠理の手の甲に自分の掌を重ねた。
ふたりの身長はほとんど変わらないので、視線は真っ直ぐに絡み合う。
引き寄せられるように、どちらからともなく唇を重ねた。
翠理がそっと目を閉じて藍星の背中に手を回すと、藍星も同じように抱きしめ返してくる。
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