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フラッフィが住む島 (7)

 触れ合っただけの口づけが離れたあと、藍星はちょっと不満そうに翠理を睨んだ。  それから藍星の掌がハーフパンツの上から尾てい骨のあたりにある膨らみに触る。 そこにはうさぎのしっぽの形をした丸いもふもふ――マリィ――がついている。  藍星はそれをハーフパンツの上からむぎゅっと握った。 「きゃぁっ、」  翠理は短い悲鳴をあげて飛び跳ねた。  フラッフィのマリィは頭部の耳よりもずっとずっと敏感で、デリケートな部位なので、いつも衣服で隠している。 気の許した相手には触らせることもあるが、不意打ちだとびっくりしてしまう。 「もう、急に触らないでよっ、」  おなかの奥のほうがむずむずと変な感じがして、翠理は自分のお尻を両手で隠した。 ぴょんぴょんと小さく跳ねながら藍星から少し距離をとる。  藍星が涼しい顔をしているので、翠理は何だか悔しい感じがして、むうっと眉を寄せた。 「翠理は、いつになったら性分化するんだろうね、」  翠理はきょとんと目を丸めた。 それは、翠理自身にもわからないことだ。 「明日かな、」  そう言って、へらりと笑って見せると、藍星はため息をついた。 「適当なことばっかり、」

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