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フラッフィが住む島 (12)

「昨日の連絡船で新しい先生が来たんだって、」  と、藍星が歩きながら口を開いた。  翠理は木の細い枝の上で、くすくすと楽しげに笑いながらこちらを見ている妖精をちょっとにらみながら、へぇ、と相槌を返した。 「あ。あそこに桃がなってる、」 「ちょっと、翠理、」  藍星の制止するような声を無視して、翠理は四メートルほどの桃の木に登り始めた。 あっという間に実のなっている場所までたどり着いて、太めの枝を選んで跨る。 熟した桃をつかみとると袖口で軽く拭ってかぶりついた。  しばらく下から見上げていた藍星も、やがて我慢できなくなったのか同じ場所まで登ってくる。

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