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第4話
チャイムが鳴るなり、僕は購買部に走り、いちいち、種類を選ぶのも面倒なので、恭一さんへの報酬と同じ、苺みるくを5パック抱え、兄の教室へ向かう。
兄は同じくΩの3人と談笑中。
兄も爽やかなイケメンながら、恭一さんもなかなかクールなイケメン、大貴さんはあどけない少年のような可愛らしさがあり、もう1人、同じくΩの慶太さんに至っては目を見張る程の美少年。
なかなか、慶太さんと契約が結べないのは慶太さんのキラキラしたようなオーラ。
兄も笑顔が無邪気で可愛いが、慶太さんはまた違う、まるで後光。
周りのαの生徒を一度、威嚇するように一瞥してから輪の中に。
「おっ、奏斗」
お兄ちゃんが僕に気づき、満面な笑み。
僕も笑顔を返し、中央の机に苺みるくの紙パックのジュースを置いた。
恭一さんがウインクしてきたので、ウインクが下手な僕は笑顔を返す。
イケメン、美少年、Ω集団の輪の中に、絶対に無闇にαは入れさせない。
僕はすぐにお兄ちゃんの隣に。
授業中、教科書を逆さまにして寝てて注意されたでしょ、とはさすがに言わない。
僕が秘かに兄を監視しているのを、兄にバレる訳にいかない。
兄と会話中も秘かに僕らを見ているαの生徒をチラチラ、睨みつける作業に追われる。
手、出すんじゃねーぞ。
特に、僕の無邪気な兄に。
苺みるくの紙パックのストローを噛み、睨む。
偶然、αらしき生徒と目が合い、ビクッとされた。
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