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第4話 俺の貞淑なお尻は後輩くん専用じゃない!(完)

「篠田…?」 「先輩ここで何してんすか…」 ここはホテルの前だ。そして、今しがた灰色筋肉さんと別れたばかりだった。 見られてた――!? 「お、お前こそ、なんでこんなとこに…」 「誘ったのに断られてムカついたんで、付けてきました」 嘘…まさかここ入るところから見られてたの? 篠田の顔は怒りに歪んでいた。 「出てくるの早かったけど、やったんですか?」 「え?あ、えっと…」 「どっち?!」 すごい剣幕で詰問される。 「やってない…です」 「ほんとに?」 「こんな短時間で出来ないだろ!やってないって。出来なかったんだよ」 「でもやる気だったんだ…」 「それは…その…」 俺は反論できなくて口ごもった。 「俺の誘い断ってやることがこれかよ…どういうつもりなんだよ。俺がどんな気持ちかわかってんの?どうせ男咥え込むなら俺にしろよ…!」 「ごめんなさい…」 「行くぞ」 「え?」 「ちょうどホテルの前だから」 そして俺はさっき出てきたホテルに、今度は別の男とまた入るはめになったのだ。 「んんっ」 部屋に入るなり唇を貪られる。 「んっふぅっ」 口の周りがベタベタになってジンジン痺れるくらい吸われた。 「はぁ、はぁ、はぁ…ごめんなさい、許して…」 「こんなことされて簡単に許してもらえると思ってんの?」 「ごめん篠田、許して」 「おい、上目遣いで可愛くお願いしてもダメだから!」 ちっ、なんだよ。まんざらでもない顔してるくせに。 「うわあっ」 いきなり抱え上げられ、ベッドに放り投げられる。 有無を言わさず乱暴にスーツを脱がされる。 ベルトを外されても、さっきのような嫌悪感は全く無かった。 むしろ、興奮して息が荒くなる。期待で胸がはち切れそうだ。 篠田のを挿れてもらえる… 本当はずっと欲しくてたまらなかったんだけど、認めたくなくて他の男と寝ようとした。 でもダメだった。 「しのだぁ…俺、他の人じゃダメだった。服脱がされそうになっただけで気持ち悪くて…」 さっきのことを思い出して涙が滲んでくる。 「服脱がされたの?」 「上着と、ベルトだけ…」 「殺す」 「え?」 「筋肉野郎…!先輩を泣かせやがって!」 いや目が怖いって。 「あの、そもそも俺がアプリで会おうとしたのが間違ってたから。灰色筋肉さんは悪くないから!」 「はっ?かばうのか?やっぱりあいつぶっコロ…」 「わーわー!だめだって。もう良いでしょう?おれが謝るから!なんでもするから!」 それを聞いた篠田がピタッと動きを停止した。 アレ、俺なんかやばいこと口走らなかった? 「なんでもするって言ったな?」 ああっ失言!! そこから俺は篠田に向かってめちゃくちゃ恥ずかしい言葉を言わされ、自分の指でアナルを弄りまくらされ、ちんぽをしごくところを間近で見られ、撫でられ、舐められ、イカされた。 「はぁぅ…、もう出ないぃっイッ!!」 今は騎乗位でゆっくりとグラインドさせられてる。合間にびくんと跳ねて空イキしてしまう。 「ふふ、先輩でろでろになってるの可愛い…♡こんな姿絶対だれにも見せちゃだめだよ?」 「ああっこんなの、他の人の前でやらないよぉ。篠田だけだから…」 「え?先輩それどういう意味?」 「わかってるくせに…ねえもっとして?奥までゴリゴリして…♡」 篠田は嬉しそうな顔から急にサディスティックな表情に変わって俺をひっくり返し、ガンガン突いてくる。 「おら!おら!こうしてほしいんだろ?!ド淫乱のくせにっ!俺の誘い断りやがって!!」 「ああっああっ!ああん!!ごめんなさいぃっ!深いぃそれだめぇえすぐイッちゃう!!もう出ないのにイクのとまんないよぉ!あうっ♡」 「このエロ過ぎるケツマンコで!どうやって俺無しで生きてくつもりだ?!え?!」 「ああぅう、ゆるしてぇ!篠田いないと俺生きていけないからあ!ひぃっいってる!!もうイッてる!きもちいいのとまんないっ♡♡」 俺は連続でイキまくってわけがわからなくなっていた。 そして、篠田がいないと生きていけないとかいうヤバいセリフを吐いてよがり狂ってた。 「先輩、おねがいだから俺と付き合ってよ」 「あ…つ、付き合う…でも約束して…」 「なに?」 「俺のこと捨てないで…」 「は?可愛いんだけど。俺が先輩捨てるわけないでしょう。」 なぜか半ギレで言われる。 「だって、篠田イケメンでモテるから俺のことなんてすぐ飽きてぽいってされると思って…」 「ないないない!」 「だから俺、篠田いなくても生きていけるようにしなきゃって…」 「それで今日筋肉野郎と寝ようとしたの!!?!?」 馬鹿!と言って篠田は俺を抱きしめた。 やっぱり、大きい身体でぎゅっとされるの好き…♡ おれは意識朦朧としながら篠田に大好きと言ってしまった。 俺、このイケメン後輩くんと付き合うんだ…でも俺のアナルはもう篠田のじゃないと満足できないから…仕方ない。

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