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第41話 おばさん新人に狙われる俺のち◯こ(3)
俺はフラつく足を叱咤しながらなんとか電車に乗り帰宅した。
ダイニングの椅子に座って、晩御飯を作らないとと思うのにどうしても動く気になれなかった。
「ただいま」
篠田が帰ってきた。
「あれ?先輩帰ってないのか…うわ!!!そこにいたんですか!?どうしたの電気も付けずに」
「あ…篠田おかえり。電気?ああ、もう暗いのか…」
気が付いたら俺は真っ暗な部屋で座っていた。
「どうしたんです?何かあった?」
俺は篠田の顔を見て泣きそうになった。
「篠田…俺のちんこが狙われてる…」
* * * * * *
篠田にさっき北条さんから聞いた話を全部伝えた。
整った綺麗な顔を顰めて篠田は唸った。
「その竹内って女なんなんだよ…赤ちゃんって…怖すぎだろ」
「だろ?どうしたらいいんだよ…正直関わりたくないけど、北条さんが怪我してる以上俺がなんとかしないと」
俺は髪の毛をぐしゃぐしゃとかき混ぜた。
「先輩…」
「どうしよう、篠田。俺、竹内さんの赤ちゃんなんてほしくないよぉ!」
「当たり前だ、俺だってやだよ。なんとかしよう。な?」
篠田が俺のことを抱きしめて背中をとんとんしてくれた。
その日は俺が料理するのは無理ということで夕飯はデリバリーで済ませた。
それから話し合った結果、俺から竹内さんにきちんと誤解を解くべきだということになった。
ただし、2人きりでこの話を切り出すのは何をされるかわからなくて危険だ。だから、篠田も含めて3人で話し合いをしようということになった。
仕事終わりに用事を頼んで少しだけ残ってもらい、篠田が来てくれるのを待つ。そして3人になってから本題に入るという流れだ。
篠田が早く帰れそうな日を選んで、俺は就業時間間際に竹内さんに声をかけた。
「あのー、竹内さん。今日ってこの後用事ありますか?」
「え!この後ですかぁ!?ありません何も。空いてます!」
目が爛々と光っていてこの時点で怖くて逃げたくなる。
「よかった。そしたら少しだけ残って手伝ってもらいたい作業があるんです」
「まぁ、勿論手伝わせていただきます!」
竹内さんは目を細めてニタッと笑った。
あーーー、まじで帰りたいよぉ!
「ありがとう、助かるよ」
愛想笑いを返す。
そして俺は課長に残業の許可を得た。
かなり気が重いが、すぐに篠田が駆けつけてくれる。だから大丈夫!
* * * * * *
そして皆が帰り、最後に俺と竹内さんだけが事務室に残された。
「作業始める前にコーヒー入れてきますね」
竹内さんは給湯室に消えた。
しばらくそのまま待っていたが、なかなか戻ってこない。
本当にやらないといけない作業があったんだけど…仕方ない先に俺ひとりでやるか。
そしてその作業もほとんど終わりそうというとき、ようやく竹内さんが戻ってきた。
「コーヒーお待たせしました」
「ああ、すいません」
受け取ったが、口を付けるフリで中身は飲まない。
だってまた何か入れられてたら嫌だし…。そこは俺もちゃんと気をつける。
「あの、私は何をすれば良いでしょう」
「ああ、これをこの書類に…ん?」
何だ、この匂い。やけに甘い…
「なんか変な匂いしません?」
クンクン。
あれ?なんか煙いぞ?
火事?え?
竹内さん…?なんかモヤがかかってよく顔が見えない……
あれ?…眠い…?
ここで寝たら…やば……
ふ、と目を覚ますと目の前にゆらゆらと炎が揺れていた。
「か、火事!?」
頭を起こして周りを見るが火事ではなかった。寝ていた床の俺の体の周りに、点々と蝋燭が置かれているのだ。
「なんだ、これ…?うわぁあ!」
つーか、全裸じゃん!!!
また!?うげ、またまた手が縛られてるよ。
「起きましたぁ?」
「ヒィッ!!」
俺は縛られた両手で咄嗟に股間を隠す。
竹内さん…!?何その格好…?
竹内さんは痩せた身体に地味な肌色のスリップだけ身につけた状態だった。
「ごめんなさいこんな格好で」
ほんとだよ!
「だって…池沢さん、こんな直前に誘ってくるから…今日勝負下着じゃないのに」
「は…?」
「誘うなら、もっと前に教えてくれないとぉ!」
何言ってんだ…?
「さぁ、子作りの作業始めましょうね。
「は!?」
やべえ!逃げないと!
身体を起こそうとするが、力が入らない。
「無駄ですよ。寝ながらお薬ちゃんとごっくんしましたからね」
「薬…?」
竹内さんはニタッと笑う。
「気持ちよ~くなるお薬♡」
ゾワゾワっと背筋を悪寒が走った。
竹内さんが蝋燭の輪の中に入ってくる。
「こ、こっちに来るなー!」
起き上がりかけてた俺の胸をグッと押して、床に倒す。
「やめろ!」
「しーっ。今気持ち良くしてあげますから」
「やだ!気持ち悪いんだよ!!」
それを聞いた竹内さんの表情がずっと変わった。
「何ですって?」
「あ、ごめん…な、何でもな…」
「やっぱりあの女と浮気してるのね!?だから私の悪口なんか言うのよね!?」
はぁあああ???
もう、早く篠田来てくれよ…!
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