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第43話 【パラレルワールド】兄嫁には逆らえない
【注意】こちらは本編とは関係ないパラレルワールドでの出来事となります。
篠田(兄)以外とのエッチ有りです。
見たくない方はこのお話は飛ばして、次の話からまたお読み頂ければと思います。
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「剣志くん、私…この後空いてるんだけど2人で…どう?」
テーブルの下で白い手が俺の膝に乗せられる。
「ああ。いいよ」
今日の合コンいちの美人のお誘いだ。
良いに決まってる。
ピリリリリ…ピリリリリ…
「ん?」
着信だ。
「ごめん、ちょっとはずす」
「うん」
席を立ってスマホを見ると兄貴からの着信だ。
時間は22時過ぎ。
なんだ?こんな時間に。
「もしもし?」
『あ、剣志!良かった繋がって。悪いんだけど今すぐ来てくれ』
「は?無理だよ今出先なんだ」
『あとどれくらいで来られる?一樹さんが大変なんだよ。合鍵で入っていいから!じゃあ頼んだぞ。あ、一樹さんダメだってそれは…』
ブツッ
「え?おい!?」
勝手過ぎだろ兄貴のやつ…!
つーかまた何やらかしたんだよ 一樹さん は?
ぶけんな。俺はこれから現役CAお持ち帰りするとこなんだぞ?
行くわけねぇだろ。
「あ、剣志くん。そろそろお開きだって」
席に戻るとさっきの美人が腕に絡みついてきた。
こんなに香水臭かったか?化粧も…よく見るとケバすぎだろ。
「悪い、急用出来たから帰んないといけなくなった」
「は?」
にこにこしてると綺麗だけど、真顔になると意外と怖い顔だな。
「男側でもうここの支払いは済んでるから。それじゃ」
スーツのジャケットと鞄を持って席を立つ。
「ちょっと!私より大事な用事って何よ!?」
イラついた声が背中を追いかけてきたが聞こえないふりでその場を立ち去った。
本当に、あの美人より大事な用事ってなんだ?
俺は電車に乗りながら内心舌打ちする。
電話で一樹さんの名前を聞いて、明らかにあの美人に対して萎えた自分がいる。
俺はホモじゃねえぞ…
大体あのバカはあれでも兄貴の恋人だ。
兄貴の恋人になる相手には俺がずっと気を配ってた。
変な女が寄ってこないようにいちいちチェックしてたんだ。
なのにまさか男とくっつくとは。
いままで兄貴は女と付き合っても、自分の生活は変えないし相手に合わせることもあまりしなかった。
だけど、一樹さんと付き合ってからはもうベタ惚れでこっちが恥ずかしくなるくらい一樹さん優先だ。
たしかにあいつは可愛いところはある。
一見冷たそうな美形だけど、中身はバカでお人好し。
身ぎれいにしてるけど、無駄遣いはしないし料理も掃除洗濯も得意。
兄貴の今までの恋人より余程家庭的だ。
見た目の割に倹約家で、食洗機一つ買うのにも兄貴の同意を得ようと家出までする。
問題はあいつがエロすぎるところだ。
几帳面で家庭的な性格に似合わず、性的にはやたら奔放なところがある。
欲情したときの顔は…いや、外で思い出すのはよそう。
首を振りながらネクタイを緩める。
兄貴の許可さえ出れば俺とさえ寝ようとする奴だ。
危険過ぎる。
そんなことを考えていたら兄貴のマンションの最寄り駅に着いた。
なんで俺は結局ここに来てんだ…。
いや、あれはかなり切羽詰った声だった。
兄貴が困ってるから助けに来た。それだけだ。
あいつのためじゃない。断じて。
合鍵で中に入る。
「入るぞ。急に来いって一体どうしたんだよ」
リビングに入ると兄がソファに座っていた。
「おお!剣志やっときたか!」
ホッとした様子で兄貴が声を掛けてくる。
「なんだよ、すぐ来てやっただろ…って何やってんだ?」
ひょい、と覗くと兄貴の股の間で黒い髪の毛が蠢いてるのが見えた。
え…?
「お、おい!何やってんだよ!!」
俺は咄嗟に後ろを向いた。
フェラしてる?!
「剣志たのむ。一樹さんを剥がしてくれ」
「はぁ!?」
俺はびっくりして顎が外れそうになった。
「ちょっとワケありでな。吸い付いて離れないんだよ…」
おいおいおいおいおい、いきなり呼びつけて用事はこれかよ!?
「勘弁しろよ…」
仕方なく二人の方を向く。赤い顔をした一樹さんが一生懸命兄貴のものをしゃぶっている。
何を見せられてるんだ俺は…
「おーい、一樹さん。剣志が来たよ。そろそろ離してくれよ、な?」
「ん…あむ…ふ…」
聞こえないようで、ぴちゃぴちゃと舐めるのをやめない。
「一樹さん!俺だよ。ちょっと落ち着けよ何やってんだ?」
肩を掴むが、びくともしない。
「一樹さん。剣志が相手してくれるって来てるんだよ?」
兄貴が聞き捨てならないことを言った途端、一樹さんはパッと口を離した。
そして唾液まみれの顔で俺の方を向いて言った。
「ほんと?3人でまたするの?」
頬を上気させ、期待に目を輝かせてるのを見て、俺はもうダメだと思った。
今頃美人CAに乗っかってるはずだったのに…
俺はバカでエロい兄貴の恋人の希望を無視できなかった。
* * * * *
「剣志悪かったな。飲み会だったか?」
俺に抱きついてきた一樹さんを抱えてベッドに運ぶ。
「別に、何でもねえし」
「何も無い日な割に髪もキメてるしネクタイは何だ?アルマーニか?」
「うるせーな。来てやったんだからごちゃごちゃ言うなよ」
兄貴は調子に乗って俺の匂いをかいで更に言う。
「ふんふん、香水くさいな。しかも高そうなやつだ。美容部員か、CAか?」
鋭すぎてこええよ!
「黙れ」
予想が当たったと思って機嫌良さそうに笑っている。
面白くねえ。
俺が女より一樹さんを優先させてここに来たことをからかってるんだ。
兄貴はこのバカのことが自慢で仕方がないからな。
本当は皆に言いたいのに、一樹さんが二人の関係をまだバラしたくないから、誰にも自慢できないでいる。
それで俺にこうやって矛先が向くってわけだ。
「さ、着いたよ一樹さん」
「けんじ~~香水くせーぞ!」
何かわからんが、とにかく酔ってることは間違いない。
「あとで詳しく話すが、変なおばさんに薬盛られて犯されかけてたんだよ。最初なんともなかったんだけど、酒飲んだら急に効果出たのかこんな調子で…剣志も呼べって聞かなくてさ」
は?何に巻き込まれてるんだ…こいつら…?
今までの話も聞いてたけど、一樹さんってヤバい奴専門の引き寄せ体質??
「ちょっと怖い目遭ってるから、今日は優しくしてやってくれ」
いやいや、なんでそれを俺に言う?
「あのさ。一回聞いておきたかったんだけど、兄貴はこの状況大丈夫なの?他の男と恋人が寝てもいいわけ?」
「あー。それな。以前知らない男と一樹さんが寝ようとしたことあってその時は我慢ならなかったんだけど…お前だと腹立たないんだよなぁ」
兄貴は首を捻ってる。
俺もよくわからん。
「はぁ…そうなの…?」
「なんかあれかな、一樹さん、剣志と俺のことどっちも好きなんだよね。俺も当然お前のこと信頼してるし好きだし…一樹さんはちょっとバカだから大好きなイケメンが2人に増えてラッキーくらいに思ってるんだよな。しかも一緒にいて安心する男がね。」
「ああ…」
わかる。わかるが、わかっていいのかわからん。
「まあ、夫は俺だけどな?兄嫁だと思って大事にしてやってよ。つっても、もう大事にしてるのはわかってるけど」
「なんかそう言われると腹立つな…でも否定はしない」
兄貴はニッと笑った。
「ねえ、俺もここにいるんだけどぉ?今篠田、俺のことバカって言った?」
面倒くさい奴が話を聞いていた。
「一樹さん、違うよ。俺たちがあんたのこと大事にしてるって話ですよ」
酔ってるからいつもは言わない本音を言ってやる。
「え!剣志俺のこと大事なの?え~!嬉しい、俺も大事だよ♡」
嬉しそうにニコニコしながら言われる。
不覚にもちょっと嬉しいと思ったじゃねえか。
「じゃあ剣志、チューしよっか?」
首を傾げて甘えてくる。
やっぱこいつは危険なバカだな。
ご所望の通りキスしてやる。
酒臭いが、化粧や香水の匂いよりは良い。
「ん…っ♡」
後ろから兄貴が一樹さんの身体を触り始めた。
二人がかりで今夜はたっぷり可愛がってやる。
俺は合コンをふいにして来てんだから、楽しませろよな。
舌で口の中をぐずぐずに犯す。
よだれが口の端を垂れて行く。
一生懸命舌を出して応えようとしてるのが可愛い。
兄貴に身体中まさぐられてビクビクしてるのもいやらしくて良い。
「んっんんっ、はぁ、はぁ…きもちぃい…」
「どこ触ってほしい?」
兄貴が聞いたら一樹さんは遠慮なく答えた。
「乳首と…お尻…」
今度は俺が聞く。
「ちんこはいいの?」
「ちんこも…全部…♡」
俺はキスしながらペニスに手を伸ばした。
もう勃起している。
座ったまま優しくしごいてやると、喘ぎながらのけぞった。
兄貴はローションを尻に塗って指を出し入れしてる。
「気持ちいい?これ好き?」
「すきぃ…ああっ前も後ろもきもちいいっ♡」
「一樹さん、俺達のことは?」
兄貴がふざけて聞く。
「あっ佑成…剣志…どっちも好き…♡」
「ありがと、俺も一樹さんも剣志も好きだよ」
兄貴は一樹さんの頬にキスする。
「おい、兄貴まで気持ち悪い言い方すんなよ」
やれやれ、みんな頭いかれてるよ。
それに付き合う俺も大概だけどな。
「よし、そろそろ中挿れようか。一樹さん、どっちから挿れる?」
「ん…どうしよ…今日は、先に剣志のが欲しい♡」
「だって。さっきも言ったけどここは全部言う通りに、な?」
「はいはい、わかったよ」
ここまで来たら逆らう気はない。
しかしおばさんに犯されかけたって何なんだ?
「一樹さん挿れるぞ」
「うん、ぁ…ああ♡」
相変わらずキツい。慣れてるはずなのになんでだ?男はこの人としかしたことないから比較できないけどアナルってこういうものなのか。
「ここ?もっと深く?」
「あっ奥!深くがいいっ!」
ずちゅっずちゅっ…
はぁ、なんで俺は美人CAじゃなくて兄貴の恋人の尻を犯すのがこんなに気持ちいいんだよ!
クソ!
苛立ちまぎれに奥まで突き上げて、喘ぐ一樹に口付けする。
エロい顔しやがって…。
兄貴の目の前で犯してるって背徳感がたまらなく俺の劣情を煽る。
「あんっすごい…ああっ…もうっあっ♡」
兄貴は自分の目の前で犯されあられもなく喘ぐ恋人を後ろから愛しそうに撫でたり舐めたりしている。
こんなのどうかしてる…おかしいだろ…!
それでも腰を振るのを止めることは出来なかった。
自分の快楽のためなのか、喘ぐ一樹を満足させたいからなのか、ある意味兄の希望を叶えるためなのかもうよくわからない。
3人とも理性を飛ばしてぐちゃぐちゃになりながら夜を明かした。
朝起きたら俺と兄貴はボロボロだった。
しかし一樹さんだけは爽快な顔をしていた。
「あーーー、なんかスッキリしたぁ!呪いが解けたって感じ!」
俺と兄貴は生気を吸い取られたかのように萎れているというのに…。
何なんだこいつは。
後から怖いおばさんの話を詳しく聞いたが、本当に呪いだったんじゃないか?
でなければ、昨夜俺があんなに夢中でこの人の身体を貪った説明がつかない。
そうだ。きっと呪いだったんだ。
次にまた”兄嫁”から無理なお願いをされたとして、そのとき断れるのかは…俺にもわからない。
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ホラーおばさんの後の先輩がトラウマ状態?なまま終わっていました。そこで救済措置のため甘やかし回を…と思っていましたら別サイト掲載時に弟巻き込み希望のコメントを頂き、また調子に乗ってパラレルワールドを展開しました。
兄弟2人がかりでの甘やかしで悪魔祓いです。
今回は弟視点にしてみました。
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