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【番外編】11.駐在所の探索と屍霊の襲撃

駐在所の入り口を覗く。 あゆみの父である小林巡査が勤務していた場所だ。 入院してる間はどうしてるんだろう? 応援に別の人が来てるのかな。 鍵がかかってると思いきや、スライド式のドアがスルスル滑った。 「え…開いた…?」 中に入る。 薄暗い室内で目を凝らすと壁には絵がない数字だけのカレンダー、この周辺の地図などが貼られている。 飾り気が無いデスクの上には電話やファックス、パソコンなど必要最低限の物しか無い。 「ロッカーはどこかな?」 「あのドアの向こうじゃないか」 ドアを開けると、その奥は狭い物置部屋になっていた。 空のゴミ箱とパイプ椅子、掃除用具入れ、ダンボール箱が積んである雑然とした部屋だ。 ロッカーが2つあり、4桁のダイヤルロック式だった。 「どっちかにこの手紙の数字入れたら開くんだね」 俺が手紙を封筒から取り出し、剣志が左のロッカーの数字を合わせようとした時だ。 ドクンッと心臓が跳ねた。 「うっ!」 俺は呻き声を上げて手紙を取り落とす。 「どうした一樹?」 「いっちゃん?」 ドクドク心臓が早鐘を打ち、急に身体中が熱くなってきた。 「はぁ、はぁ、はぁ!な、なに?熱い…! 汗が噴き出し、全身に力が入らなくなる。 まさか、これ… 「ユイの体調変化ってこれか?つーことは…いよいよ霊のお出ましだな」 「はぁ…はぁ…苦し…熱いよぉ…」 俺は座り込んで床に顔を押し付けた。 床が冷たくて気持ちいい。 剣志に肩を揺すられる。 「一樹!おい、大丈夫か!?」 「そうだ、剣志!お前はロッカー頼む。俺は車をこっちに回してくるからキーをくれ」 「わかった、捕まるなよ!」 「ああ、いっちゃんを頼む」 剣志が放ったキーを佑成がキャッチして外に走り出した。 おそらくお札から離れた人物は襲われないから佑成は大丈夫だ。 「一樹、今ロッカー開けるからちょっと待ってろよ」 俺は床に這いつくばりながら頷いた。 手紙を拾い上げた剣志がロッカーのダイヤルを合わせる音がする。 その音を聞きながら、俺は床に耳をつけ、顔だけドアの向こうを見つめていた。 熱い…うぅ…それにこれ…熱いだけじゃなくて…なんか… 「あれ…?」 その時派出所のスライドドアの向こうに白い影が見えた。 「剣志…剣志!来た!来たよ、あゆみの霊だ!」 「くそ、こっちじゃねえのかよ!」 左のロッカーの中身を床に全てひっくり返して剣志が悪態をつく。 早く早く!あいつが来ちゃうよ! 「剣志まだ!?」 「ちょっと待て、こっちを開けてみる」 カチカチ…とダイヤルを回す音。 「なんだこれ、同じ番号で開いたぞ」 白い影が事務室内に入ってきた。 もう一つのロッカーの扉も開き、剣志は中を漁る。 「入って来た!あっちの部屋入って来たよ!」 俺は身体を起こして座ったままでジリジリと後ずさる。 「剣志、見つかっちゃう!」 「こっち来い!」 剣志にグイッと腕を引っ張り上げられた。どうする気!? 部屋の隅にある掃除用具入れを開けると剣志が中に入った。 「そんなとこ袋の鼠じゃん!」 「いいから早く入れ!あいつ、身を隠したら一時的に回避できるってルールに書いてたろ!」 脇を掴まれて中に引き込まれた。 「もっと寄れ!扉が閉まらねえだろ」 グイッと尻を持ち上げられ、ぎりぎり扉が閉まった。 狭い掃除用具入れの中で、剣志はバケツに足をつっこんで立ち、俺は剣志の右足の腿の上に跨るような形で尻を乗せていた。 なんだよこの体勢…! しかも、身体が…めちゃくちゃ疼いてんだよ! 「はぁ…あっ熱い…んん…」 「大丈夫か?めちゃくちゃ汗かいてるぞ」 身体が密着してて、剣志の顔を見ようとしたらキスする寸前みたいな距離で焦って目を伏せた。 「だ…だいじょぶ…あっ!!」 「おい、どうした?」 「あ、足やめて…動かさないでぇ…」 お尻掴んでる手も退けてよ! ちょっとした振動だけで気持ちよくなっちゃうんだってば! 「動かしてねえよ、動いてんのはお前の腰だろ。エロい動きしやがって」 え…? 俺、無意識に腰振ってたの? それでなくても熱いのに、さらに顔が熱くなる。 「あっごめん…」 俺は身を離そうとしてもじもじと動いた。 「おい、動くなって!ドア開いたらどうすんだ!」 またグッと尻を掴まれ剣志の方に引き寄せられた。 「ああん!」 やだ!変な声出ちゃった。 「一樹…お前…体調変化ってまさか気持ちよくなってんのか?」 俺は剣志の肩に額を押し付けたまま頷いた。 最悪…でももう我慢できない 「剣志、どうしよう…気持ちよくて身体が変なんだ」 俺は剣志の首に腕を巻きつけ、勝手に唇を押し付けた。 「ん…ん…っ」 「はぁ、腰振って気持ちよさそうにしやがって。こんな状況じゃなきゃ嬉しいけどな。ったく、ちんこ出せよ。擦ってやる」 え!?そんなのダメだよ! 「ぁ…して…」 おいおい、この状況で俺は何言ってるんだ!? 剣志は俺のショートパンツの裾から手を入れて、ペニスを横から取り出して擦ってくる。 気持ちいい…! 「あっあっああ…♡」 あゆみの霊がそこまで迫ってるのに、剣志に触られるのが気持ちよくて仕方がない。 自分でも腰を振ってしまい、手の動きと俺の動きで中の箒などがぶつかり合ってガタガタと音がする。 でも、霊には音が聞こえてないから、隠れてる俺たちに気づかないのだ。 「あっ剣志…剣志ぃ…気持ちいい…ああっ」 ガタ、ガタ、ギシッギシッ 「あっ!もっと、もっとぉ!お尻も触って、お願い…♡」 「ただのクソゲーだと思ったけど、この設定だけは悪くねえな」 そう言って剣志は俺の口に自分の指を突っ込んできた。 「舐めろ」 俺は必死でピチャピチャと舐める。 たっぷりと濡れた指が、ショートパンツの裾から侵入して来た。 「ああっ!いい、中かきまわしてぇ!」 ぐちゅぐちゅと中をいじられる。 「あ、もうイクっイッちゃう!剣志…剣志!」 「幽霊そこにいるのにすげえな、イケよ一樹」 俺は狭い掃除用具入れの中で剣志にしがみついて、尻を掻き回されながら射精した。 剣志の手の中にドクドクと精液が流れ出る。 気持ちいい… はぁはぁと息をしていたら、自分の身体がもう熱くないことに気づいた。 「剣志、もう身体熱くない。幽霊いなくなったと思う」 「よし」 パパーッ! ちょうど良いタイミングで車のクラクションの音が鳴った。 佑成が着いたんだ。 「出るぞ」 ロッカーを出て、事務室のティッシュで手と身体をサッと拭いて外に出る。 佑成がサイドウィンドウを下げて声をかけて来た。 「無事だな!よかった。お札はあったか?」 剣志は無言でお札を掲げた。 俺たちが乗り込むと同時に車が走り出した。

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