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【番外編】13.村役場の探索と第二の襲撃

村役場は村長の自宅から車で5分ほどの場所にあった。 駐車場に車を停めて入口に向かう。 砂利道を歩いていて、俺はうっかり転んでしまった。 「いってぇ!」 「なにやってんだよ、手を貸せほら」 「うわ、膝から血出た…」 「舐めときゃ治る」 「ひっど」 役場の玄関ドアを押してみる。 ここも施錠されていない。この世界はゲームだからってことかな。 「執務室ってどこだろう」 「大抵偉い人の部屋は建物の奥だろ」 剣志がずかずかと中に入って行き、目当ての部屋を見つけた。 ドアを開けて中に入る。 革製の応接セットが入り口からすぐの場所に設置されている。 壁には色々な表彰状などが掛かっていて、棚にはトロフィーもある。 机には若い夫婦とその子どもの写真が置いてあった。 村長の子どもの家族だろうか。 「よし、探してみよう」 俺達はデスクの引きだしや、棚の中の箱などを探して回る。 しかしどこにもない。 「無いね…」 「あゆみの霊も追いかけてこないな。ここじゃないってこと?」 「あ、見ろよこれ。金庫が隠れてた」 置物の陰になるようにして金庫の扉が見えた。 「この中かな」 「さすがに金庫の番号なんてわかんないぞ…」 「この部屋の中にヒントがあるかもしれないよ。ゲームだし」 そうして話していると、またドクンと心臓が脈打った。 「あ…!き、来たかも!」 「なに?」 「きた、ドクドクしてきた…身体あっつくなってきた!」 「屍霊だ、やっぱりこの部屋にお札があるんだ」 「うう…熱い…熱い…うぅ…」 どうしよう…まだお札見つかってもいないのに… 俺はその場にしゃがみこんだ。 「兄貴、今度は兄貴が一樹を見ててくれ。あいつが現れたら俺が囮になって少し遠くまで引き離す」 「え、でも一人で大丈夫か?」 「お札から離れればきっとしつこくは追ってこないだろ」 二人が何か話してるけど、俺にはもう何もわからなかった。 この熱をどうにかしたいんだよ…股間とお尻が疼いて…もう… 「はぁ、はぁ、はぁ…あつい…くるしい…」 「いっちゃん、大丈夫?ちょっと待っててね。金庫の暗証番号を探すから」 「兄貴、俺は霊がこの部屋に入ってくるギリギリまで引き付けて窓から外に出るからな。あいつの姿がドアの向こうに見えたら、兄貴はあの応接セットのテーブル下に一樹と隠れてくれ」 佑成と剣志が俺を先にテーブルの下に隠し、部屋中をまた捜索する。 そうしているうちに段々熱さが増し、俺は我慢できなくなって自分で股間をまさぐってしまった。 「ああっあん…はぁ、ああ…」 ちゅこ、ちゅこ、ちゅこ… ショートパンツの中に手を入れてペニスを扱く。 「きもちいい…あっああっ」 「いっちゃん…」 「兄貴、見惚れてる場合じゃない。早く探せ!」 わかった、と言ってまた捜索する。 「あ!剣志、あれが霊か?!」 「そうだ、隠れろ!」 テーブル下でオナニーにふける俺の横に、佑成が滑り込んできた。 「はぁ、はぁ…佑成…」 「いっちゃん、今剣志があいつを追い払ってくれるからもう少し我慢して」 「むりぃ…お願い佑成、熱いの楽にして…」 俺は理性を失って佑成にしがみついた。 「いっちゃん……わかった。してあげる」 佑成は身体ごとずり下がって、頭が俺の膝に来る位置に寝転んだ。 「さっき転んだ所、血が滲んでるね」 そして佑成はペロペロと膝の傷を舐め始めた。 「いっちゃんの脚…綺麗…」 ぴちゃ…ぴちゃ… 「ひゃあぁっ!あ、やだ、痛い!痛いよぉ…」 でも、なにこれ?痛いのになんか… 「あっあん…それ変…痛いのに…気持ちいい…」 佑成は膝から段々上がって太ももを舐め始めた。 「あっ!や、ああっ」 霊の接近察知のせいで、傷や太ももを舐められただけでビクビクと感じてしまう。 そして舌はどんどん足の付け根に近づいていく。 あっ!テーブルの下から、屍霊の白い影がチラチラ動くのが見えた。 近くにいる…! 「あんっ!やっぁあ…」 とうとう佑成の舌先が、ショートパンツの裾から中に侵入し始めた。 「幽霊…すぐそこにいる…のにぃ…」 ほんの数メートル先に幽霊がいる状況で、俺はペニスをガチガチに硬くさせて佑成の舌が勃起したそこに触れるのを期待していた。 「あ…んあ!おちんちん舐めて…舐めてぇ♡」 ジリジリと玉の辺りを這い回っていた舌が、ずるりと俺のペニスを舐め上げた。そして、指でグイッとショートパンツを横にずらしたかと思うと佑成は俺のペニスを引きずり出してしゃぶりついた。 「ああっ!!!はぁん♡♡」 俺は腰を浮かせてビクついた。 霊の影は、テーブルの横をフラフラと漂っている。そして少しずつ、剣志の出て行った窓に近づいて行った。 「あっ待って、舌遣いやばい!佑成、気持ちいい、気持ちいいっ!ああっ♡」 腰をカクカクさせてしてしまう。 霊が最も接近した瞬間に受ける愛撫の快感たるやものすごかった。 「気持ちいいのとまんないっもう、イク!イク♡飲んでっ佑成俺のせーし飲んで…!あっあ…♡♡」 びゅるるっどくどくっ 俺は佑成の口の中に射精してしまった。 全身がビクビクと震える。 スーッと白い影は窓の外へ消えて行った。 剣志が上手く窓の外に誘導したのだろう。 「全部飲んだよ、満足した?いっちゃん」 俺の精液を全て飲み干した佑成が、美しい顔を紅潮させて微笑んだ。 「はぁ…はぁ…はぁ…うん…気持ちよかった…」 「可愛かった…本当はこのまま最後までしたいけど、剣志が引きつけてくれてる間に金庫の暗証番号探さないと」 「もう、身体の熱は冷めてるから多分霊は遠ざかってる。今のうちに探そう」 佑成と俺はテーブルの下から這い出てまた室内を探しはじめた。 壁にたくさんかかっている賞状を見て、ふと思いついてそれを外して裏を見てみた。 「そうか、その裏は見てなかった」 佑成も加勢してくれて、2人で額縁を外して裏を見る。 ない… ない…ない… 「あ!いっちゃん見て!これだけ枠が外れかけてる」 その額縁の裏の板を外す。 するとメモ用紙が挟まっていた。 ーーーーーーー L4 R3 L2 R6 ーーーーーーー 「金庫の暗証番号だ!」 「開けよう」 「俺が読むから、佑成ダイヤルお願い」 佑成がダイヤルに手を掛ける。 「左に4」 キリキリキリ… 「右3」 キリキリキリ… 「左2」 キリキリ… 「右6」 キリキリキリ……カチリッ 「開いた!」 重たい扉を開く。 すぐにわかる位置にお札があった。 「よし、剣志と合流しよう」 扉を閉めてダイヤルも適当に回しておく。 俺たちは村役場を出た。

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