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【番外編】15.神主との対話

神主は俺たちを応接間に案内して、冷たいジュースを出してくれた。 暑い中あちこち駆けずり回ったから喉が渇いていて、3人とも遠慮なく飲み干した。 「それで?若者が3人揃ってこんな時間にどうしたのかな」 佑成が切り出した。 「小林あゆみさんの死に関してお聞きしたいんです」 「ああ…彼女のことは本当に残念だったね。まだ若いというのに…私も心が痛いよ。彼女はここでアルバイトをしていたこともあるから」 「アルバイトを?」 え、初耳なんだけど。 「ああ。以前巫女としてお守りを販売してくれたことがあるんだよ」 それでこの神主と関係があるのか。 「あの、あゆみさんが亡くなってからこの村でおかしなことが色々起きているんですよね」 「そう…たしかにそういう噂があるね。でも、それが君たちに何の関係があるのかな?君たちは村の子じゃないね?」 「はい。俺…じゃないや、私はあゆみさんの友人で、彼女の死に感して疑問が多いので調べているんです。それと、お札を探しています。この辺りであゆみさんの霊が多く目撃されてるって聞きました。きっとお札が近くにあるはずなんです。どこにあるか知りませんか?」 すると神主は優しげな表情をすっと消して真顔になった。 「君たちがお札を探して村を嗅ぎ回っているのはわかっていたよ。あゆみから聞いてね」 「え…?あゆみさんから?」 どういうことだ? 「あいつは霊になって俺にずっとつきまとってるんだ。せっかく口を封じてやったのに…しつこい奴だ」 は…?まさか、あゆみは自殺じゃなくて…こいつに殺されたってこと? 佑成が聞き返す。 「口を封じたって、まさかあゆみさんを殺したということですか?」 「そうだが?」 え…こいつ、こんなこと言っちゃっていいの? 俺達は動揺した。 「ちょっと可愛い顔してるから手を出したら向こうが本気になってね。まさか妊娠までするとは思わなかった」 「そ…そんな…」 「おかしいと思ったんだ。安全日だからってゴムを着けずに中で出すように言われてつい騙されたよ。まあ、具合は良かったがね。やはり生でするのはいいもんだよ。なあ?お二人さん。そこの可愛い子とやってるんだろ?だが…まぁ、その若さならゴムはしたほうがいい。後が面倒だからな」 神主はいやらしい顔でニヤニヤしていた。 何言ってるんだよこいつ。サイコパスかよ…? 「あゆみは妊娠を盾にして俺を脅してきたのさ。結婚しようってね。田舎娘のくせにしたたかな女だよ」 つーかあゆみも結構やばい奴だな。 なんだよこの村。皆どうかしてるよ。 「さて、そろそろかな?」 「何が?」 こいつの言ってることはいちいち訳がわからない。 「男の子たちの眠る時間が、だよ」 「は?」 気がつくと俺の両側に座っていた佑成と剣志がソファにぐったりもたれ掛かっている。 「佑成!剣志?おい、どうしたんだよ!」 肩を揺するが反応がない。 「大丈夫。薬で寝てるだけだ」 あ…あのジュース…!? 「なんで俺だけ…」 「君はこれからちょっとしたお楽しみが待ってるから。寝てる子を犯しても反応が無くてつまらないからね」 背筋がゾッとした。 こいつ…まさか俺のこと… 俺は逃げ道を探して左右を見回した。 向かいで神主は蛇のような顔でニヤニヤしている。 「逃げるのは無理だよ。君も素敵なお薬を飲んだんだからね」 「は…?」 そういえば、なんだかまた身体が熱くなってきた。 なんだよ素敵なお薬って! 「はぁ…はぁ…くそ…」 「たっぷり可愛がってあげるよ」 頭がぼんやりして、身体が怠くて逃げられそうもなかった。

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