ドックン 二つのホースから白い液が放出された 俺はガックリとなる だがそのあとも数人の男に抱かれた 意識を失ってたらしくて気がついたら白い天井が広がってた 起きようと思うが腰は激痛が走る 横向きで起きようとしても体が言うことをきいてくれない カーテンの向こう側で怒鳴り声が聞こえる この声は孤児院の先生方だ なに話してるんだろ…俺のこと？ というかなんで俺保健室にいるんだっけ？ あのとき犯されてそのあと…全然思い出せない… そのまま、また気をうしなってしまった ……… もう一度目を覚ますと消毒のにおいがきいた病室だった 「ん？ここは？」 「やっと目覚めたね、ここは一時預かり所の病院だよ、成瀬君全然起きないからみんな心配してたよ」 キレイなナースさんが話しかけてきた 「んあぇえ？」 俺のことを心配どこの誰が？？ 「先生呼んでくるからちょっと待っててね」 こくりと小さくうなずいた。 先生ぽい人となんかスーツきたお偉いさんぽい人が入ってきた 「よしこのまま順調にいけば治るね！」 にこっと笑い出て行く 病室に残ったのはスーツ姿の男とさっきのナースさん 「えーと初めまして成瀬千鶴君僕は、会社を経営している成瀬弘文(なるせひろふみ)と言います」 「え？名字一緒？」 「はいえーと名字が一緒だったのは、たまたまだったんだけど里親として千鶴君を預かりに来ました…んーと僕の養子になってくれないかな？」 「え？家族？」 「そう話が早くて助かるよ」 「でも俺汚いし…」 入院着を軽く握る 「そんなことないよ、辛い思いもしたと思うけどまた一からやりなおさないかな？」 そっと頭に手をのせて優しく撫でてくれる あーなんて優しい手だろう…こんな優しい方の近くにいていいのか… 手続きは終わり弘文さん新しいお父さんの家に向かった そこには似たような背丈の男の子がいた 「ほら初めましては？」 「初めまして中学3年生の成瀬歩夢です宜しくお願いします」 「僕の息子なんだ」 あー終わった 結婚しているほとんどは長続きしない叩かれて終わる、経験が言う でもにこと笑顔で 「初めまして成瀬千鶴ですこのたびは暖かく迎えて頂きありがとうございます、ご迷惑をおかけしないように務めるので宜しくお願いします」 「迷惑なんて…千鶴君は家族だからね」 そう言って何度見放されたか…でも今回は養子だから少しは違うかな？ 「さ中に入って」……