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第61話 久しぶりの水島蓮
どうしてその二人と花崎が?
父が挨拶しているのに俺はぼーと見つめてしまう
花崎がこちらに来て
「初めまして」
と握手を迫られた
「あっ…初めまして」
「FBI日本支部所属の花崎です」
とにこやかに挨拶してきた
息がつまりそうだ
えっ??
FBI…??
どういうこと?ただの学生ではないということ?
「こら航平もちゃんと挨拶しなさい」
「あっ初めまして、五十嵐航平です、綾瀬大学情報学部3年生です、宜しくお願いします」
「よろしくお願いします」
「花崎さん後程またお話の機会設けさせてください」
「はい」
「こら行くぞ、航平」
「……はい」
と二人は離れる
「よかったんですか?身元バラしちゃって?」
「いずれバレるよ、この企業グループにいたらね」
「ご飯取りに行ってもいい?」
「あぁ俺と盤上はジャンク大統領のとこに行ってくるからふらふらしてて」
「はーい」
「ねぇ父さんは花崎のこと知ってたの?」
「こら、ちゃんとさんをつけなさい、花崎さんは外交がうまくてね、それで昔一度、お前が高木グループと付き合ってた頃にうちのグループが大変なことにあってな
それをきれいに整頓しなおしてくれたのが花崎さんなんだ
本当にお若いのにすごいお方なんだから失礼のないようにな」
「…そうなんだ」
衝撃すぎて言葉がでない
ってことは忍武が追い出されたというころは花崎がなにかをやったからってこと?
確かめなきゃ
その後
パーティーでは父さんもスピーチをして終わった
次の日
何食わぬ顔で花崎は教室にいた
俺も隣に座る
「おはようございます」
と話しかけてきた
「おはよう…ございます」
「昨日驚きましたか?」
「え?」
「決めるのはあなたです」
「え?なにが?」
「どちらに傾くか」
こいつは俺を試してる ここで味方につけることができれば俺も前進するということになる
でも本当にいいのか?信用しても?
「…少し時間をください」
「はい」
の一言で会話が終わった
放課後
いろいろ考えながら帰っていると
ふと目の前に人が立つ
「ん?」と頭をあげ
「よぉ久しぶりだな」
「水島蓮」
「あたり、覚えててくれたんだ、まぁ高木忍武を嬲ったことはもう耳に入ってるんだろ?」
カッと怒りが込みあがってきた
「お前さえいなければ忍武は俺のところから去らなかったのに!!」
「お前のグループの従者が男に嬲られましたなんて報道されたらえらいことになるもんな」
「お前それ以上言ったら殴るだけじゃすまされないぞ」
「ほぉーこわいこわい、じゃぁさ五十嵐もやってみる?男同士のセックスを」
「だから!!」
パンチが来たがとめる
ぐいっと引っ張られ
「本当は高木のこと好きだったんだろ?だからずっと根に持ってる、違うか?」
「あぁ!好きだったよ、お前が全部持っていったんだ」
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