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第3話*

「ありがとう、柚希くん。今日もすごくいいシーンが書けた。やっぱりきみが協力してくれると、筆の進みが違うな」 「っ、いえ……おれの方こそ、いい声出す練習になってる、ので……」 「ふふ、そうだね。柚希くんの声は本当に素敵だよ。聞いているだけで興奮してくる」 「あ……っ」  軽く上下に扱かれただけで、目眩がしそうなほどの快感が這い上がって来た。ぞくぞくしたものが背骨から脳髄に伝わってきて、甘い痺れが太ももを震わせる。  とうとう堪えきれず、柚希は十夢にもたれかかった。 「先生……焦らさないで……」 「ふふ、いいよ。柚希くん、頑張ってくれたし、そろそろご褒美あげようか」  と言って十夢は、無造作に柚希の秘所に指を突っ込み、振動を続けているローターを掻き出した。そんな作業にすら感じてしまい、必死に唇を噛んで達しないよう我慢する。 「ほら、見て柚希くん。こんなとろとろに濡れている」  肉液まみれになっていたローターをわざとらしく見せつけられ、柚希はかあっと頬を紅潮させた。 「そ、そんなの見せなくていいですから……! それより早く……」 「ああ、そうだった」  十夢先生が前だけ寛げて、柚希の肉門に先端を当ててくる。熱く濡れたものを感じて、解けた花弁がばくばく蠢いた。 「あ……はああぁッ!」  ずずっ……と十夢のものが押し入って来る。  ようやく欲しかった刺激を与えられて、柚希はぐぅっと上体を仰け反らせた。猛々しい雄で貫かれた瞬間、蜜口から快楽の証が吹き零れた。腹部が波打ち、無意識に内襞を収縮させてしまう。 「おや、挿れただけでイっちゃった。そんなに待ちきれなかった?」 「せ、先生が悪いんですよ……! 早くって言ってるのに、焦らすから……」 「ふふ、そうかな。ごめんね、柚希くん……」  お詫びのつもりなのか、十夢が腹の底を思いっきり突き上げてきた。  達したばかりで敏感になった身体には刺激が強すぎて、柚希は悲鳴混じりの嬌声を上げて身悶えた。 「ああッ! やっ、あ……ああぁん!」  年上の男性に抱かれて悦び、泣き叫ぶ。これが人気の若手男性声優・高島柚希のプライベートかと思うと、我ながら少し恥ずかしい。  でも後悔はしていない。ここまで濃密な関係になれるとは思ってなかったけれど、ずっと十夢に片想いしていたのは事実だ。  いつか十夢先生に振り向いてもらいたい。いちファンとしてではなく、人気声優・高島柚希として自分を見てもらいたい。そう思いながら、声優業界でずっと頑張って来た。 (だって……)  柚希が声優を目指したのは、十夢先生の「ある言葉」がきっかけだったから……。

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