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第8話
アイツが確認してからロックを解除して
5分もしないうちに玄関が開く音がした
オートロックだと来る方も来られる方もめんどそうだな
「高峯〜来てやったぞ〜」
チャラチャラとした男が部屋に入ってきてそう言った
誰だ…?あそこには居なかったよな。
「急に悪かったな」
「ほんとだよ〜、でその子?」
チラッと俺を見て高峯に向かって聞いた
俺になんの用があんだよ
「あぁ」
「じゃ、君名前教えてくれる?」
ソファに座ったままの俺の前に屈んで男は聞いてきた
名前を簡単に教えて痛い目を見たばっかりの俺はすぐに答えなかった
「言わねぇ…てかお前誰だよ」
威嚇するように男を睨みつけて俺は体を引き気味にした
「俺は横谷 千晃 、医者だよ、医者って言っても闇医者だけどね〜」
「あ、免許はちゃんと持ってるぞ」 なんて笑いながら言っている
名前を教えられたのならこっちも教えるのが礼儀だと思う、だとしても第二性が有るか無いかも分からねぇ奴に名前は教えられない
「遥輝、横谷はNormalだから大丈夫だよ」
俺の思考が見透かしたのか高峯が「横谷はNormalだ」と教えてきた
「俺は………青井遥輝。」
「おけおけ〜、はるくんね教えてくれてありがと」
初対面から「はるくん」なんて呼びやがる
コイツ距離の縮め方が早い…苦手だ
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