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第9話
「じゃ、ケガの手当しちゃうな」
「いらねぇ」
こんなのただのかすり傷だし、明日にでも傷は塞がる痕になったとしてもなんとも思わねぇし
「傷口から菌が入るからダメだよ、はい動かない」
「マジでいらねぇ、さわッ「遥輝」」
抵抗をしようとしていたら、また腕組みして見ていた高峯からその場の全てを支配するような声が発せられて名前を呼ばれた 、反射的に身体がビクッとなってしまう。
「Stay 」
Commandを出されて身体が思うように動かなくなる
命令されたら本能的に従って嬉しいとも思ってしまう自分が居て悔しい
気持ちの整理が追いつかず、泣きそうになってグッと口を結んで下を向いた
「ちょっと上着脱がすね〜すぐ終わるから」
されるがままにブレザーを脱がされて緩く結ばれてたネクタイも取られた
言葉通りにケガの手当は10分ちょっとで終わった
怪我はほぼ避けてたからかすり傷と腹と腕にに一発食らった時の軽い打撲ぐらいで大したことなかった
「遥輝もう動いていいよ、Goodboy だったね」
その一言で身体から力が抜けていく感覚がわかった
高峯はまた頭を撫でてきた、俺もまた受け入れてしまっていたその手を慌てて振り払って睨みつけた
「傷口汚さないようにな、今日は帰りま〜す」
高峯が横谷を玄関まで見送り少しして部屋に戻ってきた
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