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第10話
「高峯、アイツらに何もしてねぇんだよな」
「何もしないって、今横谷をあのまま向かわせた。そんなに信用出来ない?」
「出来るわけねぇだろ」
信用出来ねぇに決まってる、いきなり現れて家に連れて帰られたら誰だって警戒するし、簡単に信用はしない
まずこいつの目的がなんなのかもよく分からねぇ、俺の事気に入ったとか意味わからねぇこと言ってやがったし
「わかった、明日3人に会わすから取り敢えず風呂な」
「は?ちょッ…」
抵抗する前に身体を持ち上げられそのまま強制的に服を脱がされて風呂場に押し込まれた
「ちゃんとあったまれよー」
手当したあとでいいのかと思いながらも適当に洗って一応お湯に浸かってすぐに出た
出るとこれを着ろという事なのか着替えが1式置いてあった、着てみると上下どっちもダボダボでズボンに関してはもう着ている意味がなかった
「やっぱ大きかった?ごめんね、それ以上小さめのやつなくってさ」
「別に…」
ムカつく……俺はまだ成長期だ
「こっちおいで髪乾かしてあげる」
腕を引かれてリビングまで来てソファの下に座らせられた、高峯の手にはいつ持ってきていたのかドライヤーがあった、髪が長いわけじゃないからすぐに乾かし終わった
「遥輝の髪ってふわふわしてるよね、撫でたくなる」
「は?何言ってんだてめぇ、撫でんな」
なんでこいつはすぐに俺の頭を撫でてくんだよ
「はいはい、ご飯食べる?それとも今日はもう寝る?」
「寝る」
こいつとこれ以上話したくねぇし、正直言って今日は久々に喧嘩してもう眠い
「ならこっち行くよ」
後ろから高峯に軽く押されながらリビングにあったひとつの部屋に来た
「寝る所はここな、俺やる事あるからおやすみ」
「、、遥輝」
高峯を無視して顔を背けていたら、無視していたことを咎めるように名前を呼ばれた
「……おやすみ」
言葉を返すと、柔らかく笑いかけてきてさりげなくまた俺の頭を撫でて高峯は部屋から出ていった
俺はキングサイズくらいあるベッドの中で小さい頃からの癖になっている身体を丸くする形で眠りにつく事にした
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