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第31話

 辿々しい手つきでベルトを外し、ファスナーを下げるのをじっと眺めてしまう。輝が自分を欲しがってくれている。その事実が侑一の体を熱くさせた。 「侑の、おっきぃ……」  αのモノは、Ωとは全く違う形をしている。同い年だというのに、張り出した亀頭、長大な竿は輝にとって恐怖対象にならないか今更ながらに不安になる。  だが、その心配を他所に輝は侑一の下着をずらし、侑一自身を取り出すと愛おしそうに手のひら全体で包んでくれた。 「お前のと一緒に、しよう」  まだ萎える気配のない輝のモノと自分をくっつけて、まとめて扱く。 「あっ……ぅう……侑の、あっつい……」  夢中で擦り上げ、二人は上り詰めていく。  言葉もなく、ただひたすら熱い息を吐きながらお互いを感じた。 「もぅ……またイクっ、出るっ……から、はな、して」 「俺も、そろそろ限界……出して、輝」 「ああああっ……はぁっ…………んっ」 「うっ……!」  白濁した液体が二人の手、腹に飛び散る。 ティッシュで輝の腹を拭いてやろうとすると、輝はその侑一の腕を掴んだ。 「あの……侑、こっちも、欲しい……」  熱に浮かされた輝が、足を広げて奥の窄まりを眼前に差し出した。  一度精を吐き出して冷静になっていた筈の頭がまた沸騰し始める。 「い、いいのか?」 「うん…うん、お願い……侑」  もうすでに密を垂らしている雌蕊に、雄蕊をなすりつける。  輝の窄まりは侑一を奥へ誘うように柔らかく蕩けている。 「いくぞ……」  欲望のままぐっと押し込むと、輝の口から声にならない喘ぎが漏れる。 「……ッ」  やはり、その瞬間は苦しいのだろう。顔を歪める輝に、宥めるよう頭を撫でる。  じわじわと押し進めていくが、気ばかりが急いでしまう。 「ンっ……ぅ……」  息をつめる輝に、ゆっくり深呼吸するよう促す。 「輝……全部、入ったぞ……」

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