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第3話

「お迎えに上がりました」 朝早くから、執事と思われる 人が来た。 『今、行きます』 「美玲、体調には気をつける  んだぞ」 「美玲、たまには顔を見せて」 「絶対に、恩返しするから!!」 『うん。みんなありがとう』 家族全員が見送りをしてくれた。 寂しくなるが、美玲は泣かなかった。 これは、家族の為だと割り切って いるからだ。 『いってきます』 家族に挨拶をして、家を後にした。 『あの、質問してもいいですか?』 「はい、何なりとお聞き下さい」 『僕を買った人は、どのような  人でしょうか』 「はい。名は高橋剛。軍に  入っておられます。位は  大将です」 大将、聞いた事のある。 結構上の位に相当する と、記憶している。 「剛様は、大変気難しい  お方でございます。  くれぐれも、粗相の  ないように、お願いします。」 『はい。分かりました』 美玲は、不安になった。 (うまく付き合っていけるかな?) 軍人の人は難しいと聞いている ので、そう思ったのであった。

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