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第6-1話説教までがワンセット

「エルジュ、ちょっとそこに座れ」 「え? 今から座ってヤるの? 喜んで! グリオスってば昼間にあれだけヤったのに、まだ足りないだなんて――」 「性欲底なしのお前と一緒にするな! お前、どれだけ俺と一緒にいる? 説教するに決まってるだろうが!」  宿のベッドに腰かけていたグリオスは、思わず立ち上がって向かい側のベッドで寝そべっていたエルジュを怒鳴りつける。 「どうしてお前は魔物を見たら、ふらっと近づいて襲われたがるんだ? いくらお前が強くても、アイツらの特殊な能力を受けたら力を封じられて、えげつない目に遭うんだぞ? 分かってるのか?」 「経験者が言うと重みがあるねー。そんなにえげつないの?」  体を起こしながらエルジュは小さく笑うと、グリオスの前に座る。  怒気に委縮するどころか、目を好奇に輝かせながらエルジュはグリオスを見上げる。  反省の色は一切なし。自分の行動のせいだという罪悪感すら見当たらない。  そんな様子に腹が立ち、グリオスはエルジュの両肩を掴んで顔を近づける。 「恥を忍んで教えてやるが、最悪だからな! アイツらは加減を知らない。人の状態なんかお構いなしだ。達したばかりでも抉ってくるし、もっと出せと扱いてくるし……終わった後は自尊心が完全に地に堕ちて、思い出すだけで吐き気がしてくる」

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