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第15-1話北の森へ

 街を出て、二人は北の森へと進んでいく。  遠目で分かるほど北の森は様子がおかしかった。  緑に溢れた木々が茂るはずの季節なのに、北の森に生気に溢れた緑の色は皆無だった。  ドス黒さを漂わせた、赤や紫の葉をつけた木々。森に近づくにつれ、枝や幹までもが黒くなり、一帯に瘴気を漂わせていた。  森の入り口に立てば、そこはかとなく熟れすぎた果実のような臭いがして、グリオスは軽い吐き気を覚える。  思わず顔をしかめてしまう臭いだが、エルジュは満面の笑みを浮かべた。 「これ、間違いなくいるねー。森の入り口まで気配があるなんて、そこそこスゴい子がいそう。楽しみだなぁ」 「待てっ、朝の約束は覚えているか? 頼むから自重してくれ」 「大丈夫だって、覚えてるよ。普通にグリオスとエッチできるんだもの。絶対にガマンする。フフ、今日の夜が楽しみだなあ……いつもグリオスばっかりキモチよくなってるから、オレもよがりまくりたいなー」  戯れにグリオスの腕にしがみつきながら、エルジュは身を寄せ、甘えるように顔を覗き込む。  一瞬幼い日の無邪気で愛らしかった頃のエルジュが重なり、グリオスの口元が緩む。が、 「でもグリオスをとことんキモチよくさせて、力入らなくって可愛くよがることしかできなくさせるのも捨てがたいんだよねー。感度も締まりも良いし、股間だけじゃなくて頭の芯までキモチよくなっちゃう……迷うなー」

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