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第19-2話心の奥底まで染みついたもの

 ボト、ボトボトボトッ、と刻まれた触手の残骸が降り注ぐ。  グリオスを捕えていた触手も力が抜け、ずるりと足元へと落ちていく。  締め付けも、淫らに這いずり回る感触も、鮮烈だった刺激の何もかもが消える。  グリオスに残ったのは、激しい疼きと淫らな衝動のみだった。 「あ、ぁぅ……はぁ、はぁ……エルジュぅ……」  その場に崩れ落ちて願い請うようにグリオスが見上げれば、エルジュは無邪気な笑顔を絶やさぬまま熱い視線を向けていた。 「お待たせーグリオス。もう待てないよね? ここで始めちゃおうか――うわっ」  傍に寄って膝をつこうとしたエルジュを、グリオスは「ぅぅ……っ」と唸りながら押し倒す。  発情した獣そのものだ、という自覚がグリオスにはあった。  しかし早く抱かれたいという衝動に抗えず、グリオスはエルジュへ馬乗りになり、まさぐりながら性急に下穿きを脱がしにかかる。  強引に下着ごとずり下ろし、表に飛び出たエルジュの欲情し切った肉棒に手を添え、躊躇なく鍛えられたその身の中へと埋めていく。 「あぁ……ッ、んンッッ……あ、はぁ……ぅ、あ……」  一気に腰を下ろしていけば、最奥に届いて押された瞬間にグリオスの中が弾ける。  やっとイけた。だが足らない。  中で達した時に起きる浮遊感に少しだけうっとりするが、わずかに快感が落ち着き出すと激しい疼きに襲われ、グリオスは夢中でエルジュの上で腰を振る。  その様を嬉々とした目でエルジュは鑑賞していた。

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