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第20-2話催淫効果が切れた後も

 返事はできなかった。  ただ息も絶え絶えになりながらイき続け、顔すら起こせず、グリオスはエルジュの胸元でコウコクと頷く。  それを合図に、エルジュは自らの腰を上げてグリオスの最奥に己の欲情の塊を押し付け――一気に放った。 「――……ッッ! ぁ……ぁ……」  散々貫かれ続け、少しの刺激でも達するようになってしまったグリオスの最奥が、エルジュから注がれた熱に狂気する。それを肉棒でグリグリと塗り込められると、あまりの快感に何もかもが弾けた。  もう己すら追い出され、エルジュに体を乗っ取られたような気になってしまう。  ……それがたまらなく心地良くて、胸が甘く締め付けられる。  いつにない恍惚を覚えながら、グリオスは意識を手放した。  次にグリオスが目覚めたのは、宿のベッドの上だった。  視界に映る天井は激しく揺れて、意識を失う前よりも濃厚な快楽に気が狂いそうだった。 「あはぁ……グリオス、目、覚めた? 起きた瞬間に締め付け強めちゃって。あ、寝てる間もスゴかったんだから。自分から腰振ってたし、キスしたら舌が甘えてきてたし……オレ、いっぱいガマンしたからご褒美もっとちょーだい。今日だけじゃ足りないから、明日も続行。死にそうになったら回復魔法かけてあげるから――」  狂喜したまま抱き続けるエルジュを止める手立ても理由も、グリオスには思いつかなかった。  そうして宣言通りにグリオスはエルジュに抱かれ続けた。  ローバーの触手に与えられた催淫の液の効果が切れて、素のグリオスが戻った後も延々と――。

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