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第21-1話グリオスご立腹

   ◇ ◇ ◇ 「大丈夫、グリオス? 喉乾いてない? 俺、持ってくるよ?」 「……」 「もしかして喉やられちゃった? いっぱい喘いでたもんね。そう思ってさ、さっき喉にいい果物買ってきたんだ。味見してみたけど美味しかったよ。良かったら皮向いて切ってあげるよ」 「……」 「うう……ヤり過ぎてごめんってー! もうしないからぁぁ……っ」  巨大ローバーが巣食う森を抜けて、近くの街に到着してから三日目。  グリオスはベッドに横たわり、壁と向かい合いながら無言を貫いていた。  背後でエルジュが嘆いても、泣きついても、機嫌を取ってきても、一切反応しない。  ちゃんと声は聞こえている。何を言っているかも理解できる。やりすぎたと反省しているのも分かる。  だが、許してやろうかという気にはまったくなれなかった。  苛立ちと怒りの空気をグリオスが漂わせているのをどうにかしたくて、エルジュは根負けせずに許しを請い続ける。が、 「だって、ローバーのせいでエロくなったグリオス、すっっっごかったから! 宿でも自分から積極的にオレの舐めてくれるし、上に乗って強請りながら腰振ってくれるし、いっぱいイっても欲しがってくれたし、素に戻った後も感じまくってエロ過ぎたし――」

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