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第21-2話グリオスご立腹

「それ以上言うなぁぁぁぁぁっ! あれは事故だし、俺の意思でやったことじゃない。体が魔物のせいで一時的に淫乱になっただけで、あんなふしだらな姿がいつもの俺だと思うな。ずっと魔物の影響を引きずっていただけだ。それにもう終わったことだ。頼むから忘れてくれ……っ」  言いながらここ数日の有り様が頭をよぎり、グリオスは頭を抱えてうずくまる。  とにかくエルジュが欲しくて、飢えるままに二日間も肌を合わせ続けてしまった。  魔物の影響が残っていたのは宿に来て一晩を過ごしたぐらいまで。  朝になって目覚めた時には、どうしようもなく抗えない疼きは収まっていた。  だが起床したエルジュが事後の姿を晒したままのグリオスを見た途端、覆い被さって行為を始めてしまい、そこから体が勝手に感じて止まらなくなって――時折水と簡単な食事を与えられるだけで、あとは寝て交わってを昼夜問わずに繰り返した。  素の自分のままでやらかしてしまった――自分が信じられず、グリオスは活動する気力を失っていた。  まだ昼間。本来なら寝ている暇はないと宿を引き払い、目的地に向かって突き進むのだが、ヤり続けたせいで心身が疲弊し、グリオスは気力を振り絞ることができなかった。

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