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第27-2話※原因に思い至って

 いくら常日頃いつだってグリオスを抱きたいと思っていても、寝ている隙をついて襲う真似はしてこなかった。そうすればグリオスが怒って拒絶した挙句、一緒にいられないと村に帰ってしまうのは目に見えていたから。  押し倒すのはちゃんと意識がある時か、魔物のせいで抱かれたい体になってしまった時。  自分なりに引いていた線を越えてしまうのは気が重く、常に我が道を突っ走るエルジュでも罪悪感を覚えてしまう。  それでも大きく唾を呑み込んでから、エルジュは性急に自分の衣服を脱ぎ捨ててグリオスに被さる。 「ごめんねーグリオス。後でいっぱい怒られてあげるから……許して。ね?」  無防備なグリオスの唇に口付けながら、休息用の薄着をまくり上げ、手を差し込んで愛撫を始める。  もぞ、とグリオスが身を捩る。触れる度に筋肉が小さく跳ねて、夢にいながらでも感じている手応えにエルジュの体が滾っていく。 「はぁ……大好き、グリオス。オレも愛してるから、ちゃんと起きて愛し合おうよ……ねぇ……」  顔の至る所にキスを落としながらエルジュが想いを零せば、グリオスが応えるように「ン……っ」と艶めかしく押し殺した声を零す。  早く深々と繋がって互いの腰を揺り動かしたい衝動を抑えながら、エルジュはひたすらグリオスの欲情に火を灯すように愛撫を繰り返した――。

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