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第40-1話異常な状況での交わり
夢の中で、魔王とインキュバスが隣でいたしている状況で、エルジュに抱かれる――明らかに普通じゃない状況。こんなことを悠長にやっていられないと思うのに、グリオスはエルジュに求められるままその手を受け入れていく。
ずっと無駄に丁寧で勘弁して欲しいと思っていた愛撫も、ありったけの好意を隠さずにぶつけてくる眼差しも、キスの合間に告げてくる「愛してる」も、今のグリオスには悦びにしかならなかった。
弛緩した体を撫で回され、奥深くに燻る疼きは酷くなっていく。
口のまぐわいだけで視界が点滅し、後孔の奥は甘く達し、早くエルジュが欲しいと訴えてくる。
「ん、む……っ……ン……ッッ……んー……んン……っ」
自らも激しく舌を絡め、少しでもエルジュを感じようと貪欲に求めていく。
グリオスが衣服のこすれ合いすらもどかしいく感じていると、まるで糸が解けるようにパラリと互いの服が剥がれ落ち、火照った肌が密着する。
ずっと欲しかった温もりに思わず体を押し付け、エルジュの背に腕を回し、べったりとくっついていると、
「そのまま抱き合ってくれるなら、ぜひそうしてくれ。俺には都合がいい……もう俺でなければ満たされないと、身をもって知ることになるからなあ」
インキュバスが嘲笑を滲ませながらグリオスたちに話しかけてくる。だが、エルジュは一切の動揺を見せずに鼻で笑う。
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