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第41-2話貪り合う中で

 楽しげにエルジュが腰を揺らし、大きく達したばかりのグリオスの最奥を立て続けに小突き、絶頂の波を次々と起こさせる。嬌声を上げると同時に絶頂を迎え、色濃くなるばかりの快楽に堕ちていく。  もう何も止められない。  達するほどに貪欲で淫らな獣に堕ちていく自分を感じながら、グリオスは自らも腰を揺らし、エルジュの背にしがみつきながら心からの声を漏らしていく。 「エルジュぅ……ッ、おれ、ずっと好きだった……ァ……っ……こんなふうに、やりたか……たぁ……ッッ……あぁ……」 「うん……うん……知ってた。寝言で聞いちゃったし、その前から気づいてたし……だって、オレのこと放っておかないもの。オレに怒ってても、ずっと一緒に居てくれるし……愛してるから。オレ、グリオスしかいらないから……っ」  最奥を押し込みながらエルジュが熱を注ぎ、大きくゆっくりと腰を揺らして放った精を沁み込ませようとしてくる。その動きが絶頂のさらなる上をグリオスにチラつかせ、達したばかりの体を自ら揺らし、自分で自分を追い詰めていく。  互いに夢中で相手を貪っていると――「はァン……ッ!」とひと際大きな嬌声が隣から聞こえてきた。  グリオスが気だるげに目を向ければ、インキュバスが魔王と向き合って座りながら睦み合い、魔王を激しく悦ばせる姿が目に飛び込んできた。

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