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第43-1話満ちて目覚める
衝動的な動きに強烈な絶頂を叩き込まれ、グリオスは堪え切れずに甘い叫びを放つ。
中が激しく脈動して快楽の頂に達したことを伝えてくるのに、エルジュは腰を打ち付けるのを止めなかった。
「嬉しい……っ、グリオス……! 愛してよ、オレを。いっぱい、いっぱい、オレをグリオスで満たしてよ……っ……あぁ……幸せ……」
どこまでも淫らに成り果てる下半身はそのままに、エルジュは泣き笑う顔をグリオスに見せる。
ポタ、ポタ……と熱い雫が頬を濡らす。そんなささやかな刺激すらグリオスを快楽に溶かし、顔をうっとりと緩ませる。
「あいしてる……エルジュ……ぁぁ……っ……これからも、ずっと――」
想っていたことを言葉にするだけで、あれだけ酷く疼いていたグリオスの体が快感で弾け、全身の隅々まで温かいものが満ちていく。
今までとは色が違う快感だった。
何度となくエルジュを受け入れ、数え切れないほどの絶頂を与えられて、快楽の沼の深淵へと沈められてきて、快楽のすべてをグリオスは知った気でいた。
こんなにフワフワと快感に身も心も浮かび上がり、エルジュを強く感じ続けたことはなかった。
エルジュに振り回されながら、詰め込むだけ快楽を詰め込まれ、一人で溺れて続けていたのに。どれだけ絶頂を重ねても離れないという一体感。そして安心感が、グリオスを幾重にも包んでいく。
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