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第68話 友哉
男が履いている、なんてことない見慣れたその下着を、
下心を持って脱がすなんて初めてだ。
履いてた短パンごと一気に脱がしてしまおうか一瞬だけ悩んで、
別々にゆっくり脱がそうと決める。
「・・っ自分でやるよ」
「いいから。お前は俺の好きにされてろ」
合意なしでベッドまで連れ込んでしまった過去がある自分は、
あのときの強引だった自分をひどく後悔した。
つい今しがた、真っすぐこっちを見て
ともちゃんが好きと言ってくれた那津に、
この初めては出来るだけ丁寧に、、、大切にしたい。
過ちは消えないが、
だからといってこれから先の全てが決まったわけじゃない。
まずは那津がちゃんと気持ち良いことこそが、最優先だった。
短パンに手をかければ、
いいかげん那津はおとなしくその流れに従う。
ボ クサー型の、ごくありふれた紺色の下着には、
俺は過去のどんな時にも特別な感情を持ったことはない。
しかしたったいま、それを那津が履いていて、
少なくとも今は、
それを脱がすことができるのが自分だけなのだと思えばどこか、
目の前の景色は特別なモノに映る。
短パンを脱がしたところで迷わず、その無駄のないわき腹にキスをした。
那津に触りたい気持ちが、自分の身体を勝手に動かすのだ。
小さく声をあげてビクンと揺れる那津の身体を、
なんとなく逃げられないように少し押さえつけるようにして、
そのまま腰回りに何度も短くキスを落とす。
「っはぁ・・・」
小さく喘いで息が上がる那津を感じれば、
俺はとても嬉しくて、俺自身も十分、ネツが高まった。
わかりやすく膨らんだ中心をあえて避けるようにして、
下着の上から手のひらを滑らせる。
そのまま太ももを撫でて脚を広げさせると、
膝頭にもちゅっと唇をくっつけた。
ゆっくり那津を見下ろせば、
そこにははじめてみるカオの那津がいる。
薄暗い中ですべてがよくわかるわけではなくてもきっと、
那津が耳まで赤くしてるんだろうと予想がついた。
そのまま下着を脱がせようと、
小さな布切れの端からゆっくり手を潜り込ませると、
「ゃ・・っぱちょ・・ま・・って・・っ」
下 着をずらそうとした俺の手首辺りを、
那津のアツい手のひらがぐいっと掴んだ。
「・・・っ・・ちょ・・っと・・ゃっぱちょっと・・・」
意に反して俺の手は動くことを許されなくて、
那津の手のひらがアツいことだけが伝わる。
視線が泳ぐ那津に、
だがもう待ってと言われて待つような気分には到底ならない。
もし、まだ那津に不安が残るのであれば、
いまのこの状態ではその気持ちは邪魔なだけだった。
なぜならもうそんな段階は、とうの昔に過ぎているのだ。
そして、膨らむ那津を知っていて、俺もしっかり昂っている。
無言で那津の両脚が閉じないように
自分の身体を那津の両脚の中に入れ込むと、
下着の端に突っ込んだ手のひらをそのまま動かさないようにして唇を塞いだ。
「んぅ・・っ・・・」
そのまま少し強引に、
すべてを脱がせてから触ろうと思ってた那津の特別な場所を、
下着の中で探る。
もう膨れ上がってるソコはひどく簡単に見つかって、
手繰り寄せるようにして優しく手のひらで包むと、
重なる唇の奥のほうで
那津はいままで聞いたことのない声を上げて、身体はビクンと跳ねた。
「んあっ・・っちょ・・ん・・っ・・って・・っ・・・待ってって・・・っ・・」
もうここまで来ているのに待ってなどと言われると、
なぜだか妙にその真逆をしたくなる。
だって那津の身体はすでに準備ができているのだ。
、、、もちろん、俺自身も。
わざとゆっくり力を入れて握ればまた、
ソコはドクンとイヤらしく動いて、那津もわかりやすく喘いだ。
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