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第2話《Ⅰ章》その時、悪魔は舞い降りた!①
「なんでェェェーっ!!」
悪魔って言った……
(何の因果でっ)
俺はどうして悪魔にとり憑かれてしまったんだ!?
「なんだ。何も聞いてなかったのか」
悪魔を名乗った男がフゥっと溜め息をついた。
これはタチの悪い冗談で、実はストーカーとか?
(今すぐ110番!)
「こら。誰に電話するんだ?恋人は俺だろう」
枕元のスマホに伸ばした手をぎゅっと握られた。
「待って!俺は男でッ」
「知ってる。付いてるモノ付いてるもんな」
掲げた手がいやらしく、アソコを慰める動きをする。
なんて奴だ。このエロ悪魔!
「触ったのか」
「いや。見た」
見た?
どうやって?
「君、すっぽんぽんだ」
「キャ」
生まれたばかりの一糸まとわぬ姿になってるー★
(そう言えば、今更だけど悪魔も上半身裸だ……)
「ま、まさか……」
まさかっ。
まさかとは思うけど……
「ん?どうした」
(…………聞くの、こわい)
でも、ちゃんと聞かないと。
俺自身のことだ。
「………………ヤったのか」
「殺していない。君は生きているだろう」
「そうじゃなくって」
(うぅ、悪魔だとこの言い方じゃ通用しないのか)
「俺を……」
「君を?」
「抱いたのか」
(ギャアァァァァー♠️)
なんという破壊力だ。言葉にすると大ダメージが!
精神的にくる。
「あぁ……」
なんだ、そんな事か……とでも言うように、男は低く頷いた。
「ほら」
……と促される。
「足元にあるだろう」
ベッドから降りた彼が腰を折り曲げた。
秀麗な指が床に落ちている物体を拾い上げる。
(そそ、それってー)
「ココ、ココココ……」
驚愕に震える俺をよそに、笑みを浮かべた唇が華麗に綻んだ。
「ミルク入りのコンドーム」
「ギャアァァァァー♠️」
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