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第67話

閉まる扉。静まった部屋に沢と取り残され、久しぶりすぎて何を話したらいいのかもわからず、俺はどうしたものかと俯いたままで黙っていた。 「全…様…」 掠れ声に顔を上げるとそこには沢の瞳。 「あ…」 声を上げる間もなく唇が合わさる。 「や…ぁあっ!」 あっという間にせっかく着ていた服を脱がされ、腕をそのまま脱がされた服で縛られた。 「な…んで…?」 下半身に向かう手から身を捩るが、足の間に入った沖の足に拘束されて動かせない。 「逃がしません。」 ぎらっと光った沢の目に恐怖よりも期待する心。ごくっと喉が鳴り、身体中が熱くなっていく。 「俺、ヒートだから…沢のこと怖いはずなのに…どうして…?」 「考えないで…感じて下さい。」 「んっ!」 ぎゅっと縛られた腕を沢の首に回して抱き寄せる。 「俺をいっぱい感じさせて!怖くてもいいから…俺の中をお前でいっぱいにして欲しい!!」 「全…様…」 なぜか悲しそうな表情で俺を見つめる沢を不思議そうに見つめる俺の中に急に沢の指が侵入し、俺の腰が浮く。 「ひぃああああああっ!」 増えていく指と身体をまさぐる手、ググッと上を向いた性器を沢に咥えられ、俺は言葉を忘れたようにただ声を上げ続けた。 「だっ…あぁっ!やぁっ!あっ…んっ…っくぅ!…っめ!だ…めぇ!」 震えた腰からほとばしる欲を吸ってごくごくと喉を鳴らす沢の口端から白い筋が垂れる。 それを指で拭うと俺の唇にぐいっとなすりつけた。 それを舌で舐めるとそのまま唇を合わせ、舌を絡め合う。 怖くないか? そう尋ねられているようで必死に頷く。 「…かに…沢の…俺の中に…」 俺の言葉に頷くと、指が抜かれて沢の先端がじらすように周囲に垂れた体液を拭うように動く。 「やぁ…焦らさ…ない…で…っやくぅ!沢ぁ、早くぅ!」 欲しくてたまらないと腰を揺らすと、沢がわかってるというように頷いて、腰を押し付けた。 「んっ…くぅっ!」 漏れる沢の声に俺の下半身に熱が戻っていく。 俺の中に沢がいる。 俺の中で沢が動いている。 気持ち良くて、嬉しくて喘ぎ声を上げながら沢を抱き締める。沢は何度も何度も果てる俺を許す事なく突き、抉り、奥に温かい体液を溢れるほどに注ぎ込んだ。 「子をっ!」 沢の言葉に何度も頷く俺。 「欲しい!沢との子!俺にちょうだい!俺に沢との子をちょうだい!!」 沢の全てを搾り取ろうとする俺に、沢はそれよりも激しく俺を揺さぶり、ついには理性のなくなった俺の口からうわごとのように出る言葉。 「んで!噛んでぇ!噛んでぇええええっ!」 「全っ!!!」 はむっと沢の歯がうなじに当たる。 だが、皮膚を裂く痛みはなく、当たっただけだと分かる。それでも、今までにないほどの快楽と幸福に身体中が震え、俺は一際大きな声を上げて身体をのけぞらせるとそのままベッドに突っ伏した。その上から覆いかぶさって来る沢の重みに安心感を感じながら、そのまま深い眠りについた。

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