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第74話
カタカタと食器を片付けていく沢。
2人でとった夕食は朝食の時よりも静かで、2人ともただただ無口で…もう何度も抱かれているのに、こうやって宣言をされて抱かれるのは初めての経験で、変な緊張感が部屋の空気を重くしていた。
それは食べ終わって、沢が食器を片付けている今も変わらず、できれば俺はもうこの部屋から逃げ出したいとソワソワしていた。
沢が食器の乗ったワゴンを廊下に押し出すと、待っていたと思われる使用人がそれを運び去っていく音がした。沢も閉じた扉の前から動かず、その音が聞こえなくなるのを2人で聞いていた。
カラカラカ…
ついに音は消え去り、俺の体が一段と固くなる。
カツン
部屋に響く靴音にビクッと跳ね上がった俺に、沢がふふっと笑い声を上げた。
「まるで初めてのよう…ですね?」
俺の真後ろに立った沢の言葉に、顔が赤くなるのを隠すように俯いた。
ぴたっと沢の手がうなじに触れて、驚きのあまりうなじを手で覆って立ち上がり、振り返るように沢を見る。
「な…何?!」
「全…様。どうしたんですか?」
沢が俺に向かって歩いてくるのを見て、無意識に後ずさるが、テーブルにぶつかって倒れそうになった。
「危ない!!」
沢の手が俺の腕を掴み引き寄せる。そのまま勢い余って沢の胸にぶつかった。
「何をしているんですか?!…でも、捕まえましたよ…全…様。」
ニヤッと片方の口端が上がり、ぞくっと背筋に電気が走る。それはそのまま下半身を直撃して、少し反応した。
それをすぐに感じ取った沢がぐにっと勃ち上がりかけた下半身に手をやると、嫌がる俺を無視して揉みしだく。
「くぅっ!っめろ!やめ…っ!」
手で押し返そうとするがそれを掴まれてそのままテーブルに押し倒された。
「お腹は満たされましたので、今度はあなたを食べさせて下さい。」
沢はそう言うと俺のシャツを引きちぎるように脱がせ、首を舌で舐めた。
「今日は…あいつと…番になっ…あぁっ!」
ベッドを指して抗議する俺に沢は乳首を甘噛みしながら、クスッと笑った。
「ええ、分かっていますよ。でも、まずはあなたが一様のを受け入れられるくらいにほぐしておきませんと…それからあちらに移りましょう。」
「もう…充分…っから…ぃああああああっ!」
テーブルをずり上がろうとする俺の両足を掴み上げると、目の前に曝け出したこれから一のを受け入れる窄みに口をつけた。
「ばっ!!きた…ないから…ぁああああっ!やめっ!やぁあああっ!っめ…だめ…やだぁあああああっ!!」
舌で中を舐られ口で吸われて、俺は髪を振り乱し、嫌だと沢の頭を押し続けていたが、結局その手には力が入らず、逆にどこかに行きそうになる意識を保つように髪を掴み、快楽に足を引き攣らせた。
「ひぁああああああっ!っくぅ!イっちゃ…やぁああああああっ!」
ぐぐんと体が仰反る俺を沢が掴み、俺の出した体液にまみれる。
「随分とお早い…」
ついた液体を指で拭って舐めると、俺を抱き上げてベッドに向かった。
「沢…どうやって…?」
するとは言ったものの、寝ているものにどうやってしたらと沢に尋ねると、大丈夫ですと言って、俺をベッドの下の方に座らせた。
沢がかかっている布を外して下半身を露出させると、それを手に取り俺に事もなげに言った。
「こちらにお尻を向けて…そのままこれを咥えて勃たせて下さい。」
淡々と言う沢に、逆らう事もできず言われた通り、沢の方に下半身を向けて跨ると、沢が離したそれを咥えて刺激を与える。
「ひあっ!!」
いきなり再び沢の舌が俺の中を舐り、俺は口の中のモノを噛まないように気を付けながらも、沢の与えてくる快楽に腰が揺れ、声も我慢できずに勝手に大きくなっていく。
「んぐぅ…沢ぁ…っめてぇ!やぁあああああっ!もう…もっ!だめ!だめ…ってばぁ!うぅん!あっ!あぁあああっ!イっ…ちゃぁああああああっ!」
再び腰を震わせた俺の体液が飛び散って、口が大きく開き咥えていたものが外れた。
しかしそれはもう倒れる事なくブルンと硬く上を向いて勃ち上がり、沢が満足そうに頷く。
「はぁはぁ…んっ…はぁ…」
残り火のように俺の奥から迫り上がってくる快楽をやり過ごそうとしている俺に、後ろから沢の手が伸びて俺の膝の後ろに手を当てると、まるで子供にトイレをさせるような格好で、そのそそり立ったものの上にひくついているほぐし切った窄みを当てる。
「っめてぇ!まだ…まだ気持ちいいの…来てるか…やぁああああああああっ!」
俺の言葉を無視して沢はそのまま俺の体を下ろし、俺は自分で勃たせたモノを一気に体内に受け入れた。
「はぁあああああああっ!はぁはぁはぁ…」
それでもその圧迫感を息を吐いてやり過ごそうとしているのに、沢は俺を抱きかかえたまま上下に動かし出した。
「やだぁっ!沢!もっ…っめてぇ!また…イ…イっちゃ…イっちゃう!やぁあああああっ!」
大声で泣き叫ぶ俺に沢の唇がうなじに当たったのを感じた。
「あっ!噛ん…でぇ!もっと…もっとぉ!俺を噛んでぇ!」
「だめ…ですよ。私じゃないでしょう?」
はっと気が付いて、沢の言葉に頷く。
沢が俺から離れて今度は寝ている一の上半身を背中から抱き起こす。
「少しの間しか外せません…よろしいですか?うなじをこちらに…いきますよ?」
沢に言われるがまま、体を曲げてうなじを差し出す。
当たる乾いた唇。
沢の手がそれを開き、歯を俺のうなじに当てた。
俺は腰を動かし叫んだ。
「噛んで!噛んで、俺をお前の番に…して…っぁああああああっ!!!」
皮膚が裂ける久しぶりの感覚に、俺の体が反応してブルっと震え、その瞬間、俺は体中の熱を吐き出して突っ伏した。
荒い息が少し落ち着き、震える手をうなじにあてると、ぬるっとした感触。
ようやく約束を果たせた…
つーっと涙が頬を伝う。
それは嬉しさや幸福感で流れたモノではなく、遅すぎたことへの後悔と謝罪の涙だった。
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