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第89話

一が出かけてからどれくらいの時間が経ったのか分からないまま、俺は身体の熱と闘い続けていた。 だが、身体はすでにその熱に全てを明け渡し、残る理性と思考もすでに陥落間近。それでも俺は必死にそれに抗い続けていた。 「やめろ!やめっ!やめてくれ…こんなの…イヤなの…に…んっ!んんーーーーっ!」 こうやって何度イったのか… だが、吐き出しても吐き出しても身体の熱は全く冷めることなく、いつまでも俺の身体の中で燃え盛ったまま。 前に意識はまともでヒートにされたことがあったが、そうは言っても羞恥心や一への気持などはヒートのそれに少しは影響を受けていた。 だが今回は完全に俺として熱く火照った身体に支配され、誰もいないとは言え腰を自分であられもなく振ったり、よがり喘ぎ声を出し、熱を吐き出している自分にこんな事はしたくないと頭から信号を出しても、身体は勝手にそれを無視して一が入れていったモノを自分の気持ちいいところに当てようと、腰をくねくねと動かす。 それを見ながら一の言う通りに解され、欲しがっている自分が嫌で嫌で堪らない。 「なん…で、俺はこんなに…も、我慢できないん…だよ…くぅっ!やだ!もっ…イきたくなっ…イヤだーーーーー!」 ググッと身体の奥から迫り上がってきたものが飛び出して腹にかかる。 「やだ…誰か助け…て。もう…こんなのい…や…ぁああっ!」 ようやく少し落ち着けるかと思っても、痙攣は止まらず、中のモノをもっと奥へ奥へと導く。 「やぁあああっ!んっ!ひぁっ!あっ…ダメ…そこ…あっ…くぅんんっ!だめぇ!また…またイ…っちゃ…っあーーーーーっ!!」 コリっと何かに先端が当たり、ビクンと大きく身体が仰反る。昨夜一の突きまくった場所だと分かり、それを思い出して全身がカーッと熱くなっていく。 「一が、俺の弱い所…って言ってた場所…?」 恐る恐る、中をキュッと絞り上げて中のモノを動かす。 「ひぁあっ!んっ!ぁあっ!!」 そこに擦り当てるだけで、身体が大きく反応し、声が勝手に出る。 「ダメ…だ…ここはダメ…んっ!んんん…くぅうん…だ…め…っめぇええええっ!」 必死で体に指令を与えるが、それを無視して勝手にそこに当てようと淫らに動く腰。 「う…そ…こんな…のダメなの…に…ダメ…やぁっ!また…またイっ…ーーーーーーっ!!」 声が出ない悲鳴と共に腰がビクンビクンと跳ねる。その度に折られた足に負荷がかかりズキズキと激痛が走るが、俺はそれすらも、一の仕置きによる痛みさえも快楽に変換して、体内の炎をどこまでも煽っていく。声は出っ放しで我慢することも忘れ、誰もいないと言う安心感も手伝って、まるで吠えるように喘ぎ声を上げて中のモノを揺さぶるように腰を懸命に振る。 「ダメェ!また…またイっちゃう!だめなの…だめぇえええええっ!!」 腰を震わせ、涎を垂らし、ついに考える事も理性も全て頭から追いやって、外から聞こえてくる音も自分の声でかき消し、身体の思うまま感じるままにギシギシとベッドを揺らし続けていた。

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