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46.花火で遊ぼう!(33)
その論理で、ミオの彼氏になった俺の心理を分析してアンケートを取ったら、あるいは俺がショタコンではない事を証明できはしないだろうか?
……まぁ、九十九パーセント無理だな。
ちなみに残りの一パーセントは、俺以外の、日本全国津々浦々 に存在しているであろう、ショタコン仲間の中で、さらに一握りの同士による、同情票が投じられる可能性を期待したものである。
先月のリゾートホテルで会った、レニィ君、ユニィ君の美少女系ショタっ娘兄弟も、性別を超えて万人にモテてそうだし、きっとどこかに、俺の同胞はいると思うんだ。
「ありがとう、ミオ。俺も花火を楽しんでくれて嬉しいよ」
親父たちが何やら話し込んでおり、こちらの様子に気付いていないのを確認して、俺はミオの肩に左腕を回し、お互いの体が触れ合う距離まで抱き寄せた。
「お兄ちゃん……」
「しばらく、このままでいても良い?」
「うん。ボク、お兄ちゃんにぎゅってしてもらうの、大好きだよ」
ミオはそう答えると、まぶたをゆっくりと閉じ、首を傾け、そして俺の左肩に頭を預けた。
あぁ、これが本当の、恋人同士でイチャつくって事なんだろうな。
お互いが好き合っているからこそ、頬にキスしたり、抱き寄せたりできるのであって、これが元カノだったら、「暑いから寄らないで」と一蹴されていたに違いない。
違いないというか、実際に一蹴されているしな。しかも冬に。
全ての女性が性悪だとは思わないが、件 の元カノと付き合いたいと思い、恋心を抱いた時点で、俺の女運は、すでに尽きていたんだと思われる。
そんなどん底にまで突き落とされた俺が、四年の時を経て、ミオと運命的な再会を果たせたのは、きっと愛を司 る縁結びの神様が、二人を引き合わせてくれたからに違いない。
普段は現実主義の自分が、そんな少女マンガのように、メルヘンチックな出会いを作ってくれたと考えるのはおかしいのかも知れないけれど、何らかの力が働いたような気はするのだ。
何しろ日本のいたる所には、八百万 の神様がお祀 りしてあるからね。その中に、おにショタのカップルに萌える神様が一人や二人いたって、別段おかしくはないだろう。
「義弘。そんな暗いとこでジッとして、一体何をやってんだ。もう遊べる花火は底をついたのか?」
「……えっ、いやぁ、そうだな。他に打ち上げ花火があるんだけど、そろそろ時間的に、お隣さんにも配慮しなきゃいけない頃合いかなって思って、他のものを探してたんだよ」
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