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48.ショタっ娘とスローライフ(22)

 そりゃあ俺だって、見られるものなら見てみたかったし、興味がないと言ったら嘘になる。男の子だから胸の発育はないとしても、ミオほどの傾国(けいこく)の美ショタっ娘がビキニ姿になって、似合わないわけがないんだから。  そう考えるとあれだな。もしかすると、そう遠くない未来、商店街か学校の前で、その美しい顔と脚線美に惹かれた雑誌のカメラマンが、ミオを読者モデルとして街中でスカウトするみたいな、予期せぬ出来事が起こるやも知れないのか。  まだ十歳のショタっ娘が、場慣れしたカメラマンの口八丁手八丁に加え、美辞麗句(びじれいく)を並べ立て、しつこく勧誘されたら、この子はどういう反応を示すのだろう。  ミオが粘り強い交渉に根負けして、やむを得ず引き受けてしまうような、キッパリと断り切れない性格だったら大変だぞ。 「なぁミオ。もしもの話だけど、俺以外の……例えばカメラマンの人にミオの写真を撮りたいって言われたら、どう答えるんだい?」 「んー? そんなの、すぐ断るよぉ。ボクは大好きなお兄ちゃんだから、撮ってもらいたいって思うんだけなんだからね」 「そっか。うん、そうだな。ごめんよ、変な事聞いちゃって」 「どうして謝ってるの? ねぇねぇお兄ちゃん、そんな事より、早くプリティクッキー探しに行こうよー」 「わ、分かったよ。じゃあ行こうか」  俺は元気いっぱいのミオに手を引かれながら、先程の、モデル勧誘に対する返事を頭の中で一字一句、リピート再生していた。  迷いを見せるか、あるいは引き受けるかも知れない、という嫌な展開も覚悟はしていたが「すぐ断る」と断言した事で、ミオは読者モデルとして、活躍する気がサラサラ無い事を確認できた。  もしかしてって思って、俺一人で勝手にヤキモキしていたけど、どうやら杞憂(きゆう)だったらしい。

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