「ねぇねぇカズネお姉ちゃん、これ見て！　カワイイお魚さんのぬいぐるみが置いてあるよー」 「いきなり土産物屋に寄ったと思うたら、ぬいぐるみを見に来たんや。ミオちぃ、ぬいぐるみが好きなん？」 「うん！　お家でも、ウサちゃんのぬいぐるみにお留守番してもらってるのー」 「……ほな、家に帰ったら、そのウサちゃんはどうしてるん？　お留守番は終わりなんやろ？」 「そうだけどぉ。お兄ちゃんがお仕事から帰ってくるまで、ウサちゃんをお兄ちゃんだと思って抱っこしたり、ナデナデしたりして、一緒にお留守番するんだよ」 「ちょっと待って！　もぉー、何なんそれ？　おぼこすぎてキュンキュンしてまうやんかぁ」 　カズネお姉ちゃんの大阪弁は難しいけど、ウサちゃんのお話を聞いてすぐ、赤くなったほっぺたを手で隠しながら、体をくねくねさせてる。それって何の意味があるのかな？ 　……あっ！　分かった。きっと大阪で流行ってる踊りを見せてくれたんだね！