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第5話:欲情

「大丈夫。予行練習してきたから」 「は…?何言って…」 予行練習? なんで練習なんて…。 進藤の行動に理解出来ず困惑していると、いつの間にか履いていたズボンが脱がされていた。 「女の子にされるのと、男にされるのとじゃ違うらしいよ」 「いや、待てって…!」 「全然出してないでしょ、最近。ほんの少し触っただけなのに、もうこんなだもん」 進藤の手が下着の上でゆっくりと動く。 おかしい。 なんで、俺、男に触られて勃ってんの? 最近はバイトがあったり、セフレの都合が合わなくて出してなかった。 だから溜まってるのは事実。 でも、男に欲情してるなんてことは絶対にありえない。 ましてや相手は進藤。 もっとありえない。 「や、やめろ…」 「大丈夫…。リラックスして…」 そう言いながら、進藤は俺の下着の上からアレに口を当てた。 「っ…」 「ピクピクしてる…俺に興奮してくれてるの?嬉しい…」 下着の上をゆっくりと唇が這う。 …熱い。 もどかしい。 恥ずかしい…。 「は、ぅ…!」 進藤の唇は俺の先端へと進み、口に含んでいた。 下着越しからでも感じる熱に…興奮している自分がいた。 「…ふふ、声出ちゃったね」 「お前、のせいだろ…!」 「顔赤い…可愛い…。ね、よく見せて」 「…んんっ!」 深いキス。 熱くて柔らかい舌が口の中を刺激する。 なんでこいつこんなにキス上手いんだよ…! 「はぁ…っ」 「蕩けた顔…最高…」 「ちょ、ま…それだけはやめろ…!」 進藤の指が、下着を降ろそうとする。 「こーら、暴れないの」 両腕を押さえつけられる。 こいつ、なんで俺より華奢なのにこんな力強いんだよ! 俺の抵抗は虚しく。 下着を剥ぎ取られてしまった。 「…大きいし綺麗だし…。完璧だよ、国村くん…」 「ふざけんなよ…てめえ…!」 まじでどうすればいいの? 殴る? このままやられっぱなしでいいのかよ。 …いや、でも。 …ああ、俺は多分ド変態なんだろう。 このまま身を預けたらどうなってしまうのか。 すごく興味が湧いているのは事実。 家になんて呼ばなければよかった。 少し遠くてもその辺の公園とかで話せば良かったんだ。 わざわざ家に呼ばなくたって話はできたのに。 あれだけ自分の中で葛藤してたくせに。 …何かを期待していた気がする。 好きだと言ってくれた進藤に。 違う。 純粋にまっすぐ、俺を思ってくれる進藤に…抱かれたいと思ってしまったのだ。 「ね、舐めていい?」 「っ、好きに、しろよ…!」 「…ほんとに!?どうしよう、嬉しい〜…」 嫌なはずなのに。 ありえないはずなのに。 しっかりと抵抗出来ないのは、きっとそうだ。 じゃなきゃこんなに勃たない…。 「は、あっ…!」 遂に進藤の口の中へ、俺のアレが入っていった。 暖かく、柔らかい。 舌が先端を絶妙な力加減で刺激する。 まて…キス以外にもフェラまで上手いとか…! どんな練習したんだよ…! 「あ、ああ…っ」 「…っ気持ちい?」 進藤は何かのスイッチが入ったように、勢いよく喉奥へと含む。 「んぁっ!」 「ん、ん…」 「はぁっ…あぁっ…んっ」 口の中でピストンが起きる度、自然と漏れる声。 いつもこんなことないのに…。 フェラで声出るとか、恥ずかしすぎる…! 「国村くん…可愛すぎ…」 「うる、せ…」 自分でしても、女にされても、対して興奮しなかったのに。 俺、このままどうなってしまうんだろう…。

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