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第60話

 手に握り込んだ宮下を撫でながら、その本体をごろりと転がす。嫌がることもなく上向けに転がされた宮下の足から、スキニーパンツを下着ごと取り去った。  細くて形のいい長い脚を強調するそれは、見せびらかすには最適だけれど脱がせるには向いてない。俺が苦戦していると宮下が腰を浮かせて協力しつつ、積極的にパンツを脱ぎ捨てた。  脱がせるのもいいんだけど、自ら邪魔なそれを取り去って長い素足を露わにする様は見ているだけでもなんだかドキドキする。その興奮のまま脚の筋にそってキスをする。  細いけれど筋肉がきれいに着いた長い脚は、やや控えめな体毛に覆われていて、ざり、と毛の感触の下に滑らかな肌と固い筋肉が堪能できる。  手はそのまま性器を刺激しながら、頬と唇で宮下の足に愛撫を加えて行く。時おりピクと脚が反応して、手の中のそれも同時にひくつき「くすぐったいです」と息を詰めながら言う宮下が、くすぐったいだけでないのを確認した。  宮下が脚をよじってくすぐったがる度に、握り込んだ手にきゅっと力を入れて宥めながら、徐々に唇を舌に下ろしてゆく。最後は長い脚を折り曲げて持ち上げた。残ったままのアンクルソックスを外しながらくるぶしを舐め、足の甲にキスをする。  足の甲にキスをしながら、なんだか女王に忠誠を誓う家臣を連想して、背筋がぞくぞくした。俺はコイツに従いたいんだろうか? と思いながら、もう一方の足にもキスをする。  焦れた宮下が指先をもぞさせるのが見えて、そのままキスを指先へと落としてゆく。 「んっ、それっ……!」 「それ?」 「足、きたな…っ、やめ……」  爪先へのキスを拒否されて、そのまま足の指を舐めてやる。あ、と戸惑うように上がる声。親指に生えた毛を歯の先でつまんでひっぱると、んっ、と息を詰める。 「加藤さん、汚いって……! 止めて…くださ……」 「汚くねーよ。それに名前、違う」  動揺する宮下に満足して、そのまま名前を間違えたお仕置きに、べろりと親指を舐める。それからきゅっと閉じられた指の股に舌を這わせた。そうしながら、宮下自身を握った手を上下させる。 「きょ……へ、さ…ん、止め……てっ」 「なんれ? ひもちいーんらろ?」 「い…、けど……、ちょっ……、あ、んっ、くすぐったいですってぇ……」 「んふふ…、それが、ひもちよくなるんらって」  かぷり、と指の先端にかじり付き、舌を使って足指の裏を刺激する。  大人の男の足は大きくて、その身体を支えるにふさわしくごつごつと骨ばっていて、他の部分に比べ皮膚も硬い。指紋の一本いっぽんさえ感じ取れそうな逞しさにうっとりしながら、それに舌を這わせる。 「やっ……」  ビクリと足を震わせながら、宮下がきゅと足を縮める。けれど、感じているのは不快ではないと、てのひらの中の宮下が伝えていた。 「やだ?」  口を離して聞くと、宮下はコクコクとうなづいて「洗ってないのに……」と羞恥を口にする。 「気にしないし」 「俺が気になるんです。…も、止めて下さい」 「ん、わかった。……もう片方もやったらな」  そう言って左足を落として、右足を持ち上げた。それだけでふると震えた足は、爪先にキスをするときゅと小さく指を縮めて、けれどそんな自分に戸惑うように力を抜く。  やだ、と言いながら、たぶん嫌じゃない何かを感じている宮下が可愛くて、ちゅ、ちゅと何度もそこにキスをした。それから、またべろりと足指の裏を舐めて指を口に含む。  わかっていたはずなのに、ひっと小さく息を吸ってまた足指を縮こませる。  なんだかんだ言いつつ、宮下はいつでもセックスに積極的で、主導権をもちたがる。一所懸命な宮下が可愛くて好きにさせていたけれど、性器への直接的な愛撫でなく、俺が好きにリードして愛撫を加えるのは久々で、ついつい熱がこもる。  じくりと腰が疼いて、宮下の指をぐっと噛んでたえた。 「んぁっ」  たぶん、痛みで驚いたであろう声は、俺の身体の真ん中をしびれさせた。背筋をぞわぞわと震わせながら、指の股の一つひとつに舌を差し込んで丁寧に舐める。 「きょ…へいさ…んっ…」  フルフルと足を震わせて宮下が名前を呼ぶ。ん、と返事をして、どうした?と聞いた。 「それ…、なん、かっ……や、…やめ、てって」 「なんで?」 「くすぐったいっ……からぁ、んっ」 「くすぐったいだけじゃないだろ? それが、気持ち良くなるんだよ」 「でもっ、や…」 「気持ち良さそーだけど、な?」  舌の先で土踏まずをそろそろと舐めると、宮下はビクンと全身を跳ねさせる。このままもっと宮下の可愛い姿を見たい気もしたけれど、そのままちゅ、ちゅ、とキスを落として足の指先まで辿り、足の甲へと戻る。  でこぼことした骨に何度かキスを落とすと、宮下はふ…、と息をもらした。  首を反らして見上げると、俺を見ていた宮下と目が合う。 「これ、好き?」  言いながら、もう一度足の甲にキスをする。軽く触れるだけのキスに、宮下の性器がぴくりと反応して震える。 「……好き、かも」 「感触が? それともこうされるのが?」  片手で支えた足に、見せつけるように恭しくゆっくりとキスをする。  見せつけるつもりでしたのに、見られていると思うと妙に高揚して、触っていない自分の性器に熱が集まるのがわかった。 「なんか……、それされるの、たまんないです」  そう言った宮下の視線は妙にギラギラして、その視線にあてられてぞわぞわと落ち着かなくなった。服従心ってんでもないけど……、何かそういう、好きにされたいみたいな欲が首をもたげる。  ちゅっともう一度音をたててキスして、首を振りそれを振り切った。  すぐにでも起き上がって今にも襲い掛かりたそうな宮下をあやして両足をそろえさせ、その両足をまたいで身体を乗り上げた。両手で細身で無駄な肉のない腹から胸をさわさわと撫でると、声を上げずにしかめられた表情に満足して、胸元にキスを落とす。 「梗平さん、動きたいです…」 「もうちょい、いい子、な?」  焦れてゆると腰を揺らし訴える宮下に待てをして、胸と腹の凹凸を撫でて舐める。夢中でそうしているうちに、そろりと宮下の手が俺の腰に添えられた。そのままゆるく掴んで引き下げ、腰に押し付けられる。  尻の下に熱い昂まりがぴたりと張り付く。その感触に思わず後孔がひくついた。 「梗平さん、いいですか? 動きたい……」 「ダーメ」  言いながら、腰を揺らすと宮下が息を詰める。もう少し焦らして、この優位を楽しみたかったのに、余裕なく見上げることが多い表情を見下ろしていると俺の方が我慢できなくなって来た。

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