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①:8 *微

 ボクのオモチャになることが、真宵君の悦びなんだから。  真宵君からしたら、ボロ雑巾のように扱われる今の関係が嬉しくて堪らないはず。  そんな、あまりにもいじらしい真宵君はずっと、ボクを見つめている。 「体育倉庫の掃除、一人でやってね」 「勿論ですっ!」 「必死だね~」  ボクが立ち上がると、真宵君も素早く立ち上がった。  自分が脱いだ制服を床に敷き始めると、また正座をする。 「薄いですが、宜しければ!」 「わ~っ、積極的~」  遠慮なく制服を踏みつけて、座り込む。  真宵君はソワソワしたままボクを見た。 「ボクにさ、その情けな~い逸物をハメたいんでしょ?」  振り返ると、真宵君の愚息は今にも射精してしまいそうなほど、そそり立っている。それだけで、どれだけボクに欲情しているのかが分かってしまう。 「言っておくけど、つまんない動きとかしたら……。わざわざ言わなくても分かるとは思うけど、その性器。切り刻むから」 「は……っ、はいっ」  一瞬『切り刻まれてもいい』とか、思ったんだろうな~。返事の間で分かるよ、さすがに。  ボクはズボンを脱いで、椅子の上に置いた。 「どの体位でしたい?」 「かっ、家畜なんかのリクエストを聞いて頂けるのですかっ!」 「今日は気分がいいからね」  実は、真宵君を虐めるのは久し振りなのだ。  ……一応言っておくけど、ボクは真宵君とのセックスが嫌いじゃない。  首を絞めても悦ぶし、何回も射精できる絶倫だし、思い切り背中に爪を立てても恍惚とした表情をするし。色々と便利なんだよね、真宵君ってさ。……なにをしても悦ばせちゃうってのは、面白くないけれど。  まぁでも、ムダにアソコは立派だしね。  別にボクは『女の子を抱くのが嫌い』とか、逆に『男に抱かれるのが好き』というわけではないけれど。……なんでだろう。真宵君だけは、特別なんだよね。  セックスの間は、どんなに暴力を振るっても甘んじて受け入れてくれるからかな。サンドバックを相手にしているみたいで、気持ちもスッキリするんだ。  憂さ晴らしだけじゃなくて、オマケに性処理もできるんだから『最アンド高』ってやつだね。  どんな体位がいいのかと言うボクの質問に、真宵君は正座をしたまま答えた。 「佐渡様のご尊顔を拝見しながら、行為に及ばせていただけますでしょうか?」 「騎乗位? それとも、正常位ってこと?」 「正常位が好ましいです!」 「じゃあ騎乗位ね」  ボクはそう言うと、真宵君が敷いた制服にサッサと寝そべるよう、指を指す。  真宵君がしょんぼりした様子でボクを見ているが、このボクがなんでもかんでも受け入れてあげるわけじゃないと分かっているのだろう。……勃起したブツはそのままだから、気持ち的にも萎えてはいないみたいだし。  だってさ、冷静に考えてもみてよ? 正常位で、真宵君の髪についた自分の精液が垂れてきたらどうするのさ。  ボクはボクが大好きだけど、だからって自分の精液が好きなわけじゃないんだから。そこらへんの配慮くらいは、できててほしかったんだけどな~。 「……ねぇ。なんでサッサと寝そべらないの? ボクとはシたくないってことかな~?」 「いいえっ! まさかっ!」  真宵君は素早く、制服の上に仰向けで寝そべる。  そして期待に満ちた目で、ボクを見上げた。

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