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①:10 *
他の人がボクを汚したり、ましてや壊そうとしたりするのは、虫唾が走る。
ボクをオカズに抜いている奴はいるだろうけど、バラバラに刻み殺してやりたいくらいだ。
それでも、真宵君に中出しされるのは……イヤじゃ、ない。
元がキレイで美しい彼だからこそ、受け入れられるんだろうなと思う。
何回壊しても、何回心を折っても。真宵君はまた、キレイになってから……ボクの傍に、戻ってくる。
──だから、真宵君はボクにとって【お気に入りのオモチャ】なのだ。
「ねぇ、真宵君? 自分だけじゃなくてボクのことも、気持ち良くして?」
「誠心誠意努めさせていただきますッ!」
元気よく返事をした真宵君が、ボクの細い腰に手を当てた。その行為に、ボクは眉をひそめる。
冷めた目で真宵君を見下ろすと、ボクは自分のネクタイをほどいた。
「家畜風情が、なに勝手に触ってきてるの?」
「も、申し訳ございません……ッ!」
「さっきから脚も触ってたし、調子に乗らないでほしいんだけど」
真宵君の細いながらも逞しい腕を、彼の頭上へ持っていく。そして今さっきほどいたボクのネクタイを使って、縛り付ける。
近くには丁度、テニスの時なんかに使う審判台が置いてあった。ボクはネクタイの余った部分で、真宵君の腕と審判台をムリヤリくくりつける。
「家畜は繋いでおかないとね。……あっ。ネクタイは明日までに、シワひとつ無い状態に戻してよね」
「佐渡様……ッ」
「ちょっと、真宵君……っ」
ただ縛り付けただけなのに、真宵君の愚息がさらに膨れ上がった。
「マゾい君はホ~ント、ドヘンタイさんだね」
「勿体無きお言葉です……ッ!」
褒めたつもりは全くなかったけれど、真宵君は嬉しそうだ。
お尻の中で、どんどん膨れ上がる異物が堪らなく心地いい。
「……ねぇ、いつまでボクを待たせるつもり?」
真宵君の胸に両手を載せて、ボクはトロンとした表情を作って真宵君を見下ろした。
「租チンごときが、立場も弁えずにもったいぶらないでよね……っ?」
すると、真宵君の表情が変わった。
さっきまでは情けなくてだらしなくて、とにかくカッコ悪い表情をしていたのに。……突然、真剣な表情になったのだ。
「動きます」
そう宣言すると、真宵君は言葉通り、腰を動かし始めた。
「あ、あ……んっ、そうそう……もっと張り切って……あっ」
「はい……ッ」
「ぁん……っ!」
口では『租チン』と罵ってはいるが、真宵君のは本当に立派なものだ。動かれる度に気持ちのいいところに擦れて、思わず声が出てしまう。
引き抜くのかと思うと、奥深くに思い切り突き刺してくるその動きが、堪らなく気持ちいい。
「あ、んん……っ! は、あっ、真宵君……っ!」
「佐渡様のナカ、凄く熱いです……ッ」
「ふぁ、あっ! ぁんっ、そ、そぉ……っ? あはっ、よかったねぇっ?」
ズンズンと遠慮容赦なく腰を打ち付けてくる真宵君も、ギラギラと欲情した目を向けながら、感じているらしい。
熱っぽい吐息を漏らして、腰を上下に動かしている。
「は、あんっ! あっ、あぁ……っ!」
ゴリゴリとした硬いモノが、ボクのナカを何度も何度も往復して。堪らず嬌声のような声を上げると、真宵君の眉間に深いシワが刻まれた。
「佐渡様、く……ッ」
「ふぁっ、ん……あ、はは……っ! イキそう、なの? ん、あん……っ!」
早漏の真宵君は、また射精したいらしい。
ボクのナカで真宵君のモノがさらにパンパンに膨れ上がって、辛そうに感じる。
「仕方、ないなぁ……あっ! な、ナカに、出させて……ぁんっ! あげる、よ……んんっ、ひ、ゃぅ……っ!」
本来なら、精子というものは新しい生命を誕生させるために使うもの。真宵君の遺伝子ならきっと、ステキな赤ちゃんが生まれるだろう。
──それを、男に出させてムダにする。
そう考えるだけで、ゾクゾクしてしまうのだから。……だからこそ、真宵君とのセックスはやめられない。
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