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06※

 きっとモルグも疲れて頭がちょっと色々麻痺しているのかもしれない。 「も、るぐさん……っ、待ってください、疲れてるんですからゆっくりした方が……ッ!」 「んー? 善家君僕のこと心配してくれるんだぁ?」 「っ、ぁ……ッ、う、……ッ」  嬉しいなあ、と抱き竦められた体はそのままモルグの膝の上に座らせられる。その腕の中から抜け出そうとするが、そのままシャツ越しに胸を揉まれた。山も何もない、平らなそこを探るように揉まれ、そして浮かび上がる突起を指先で柔らかく転がされると、背筋がぶるりと震える。 「でも僕、どっちかっていうとゆっくり休むよりもコッチの方が疲れ取れるんだよねえ?」  そうお尻のあたりにごり、と嫌な感触が押し付けられる。気のせいかと思ったが気のせいではない。わざと谷間に擦り付けるように下から腰を揺らされ、喉が鳴った。  何故、何故だ。なんでこんなに勃起してるんだ。 「っじゃ、じゃあ……ッ、口で、口でしますので……ッぉ、俺のことはお気になさらず……!」 「へぇ〜、善家君フェラいいんだ? 普通そっちのが嫌がる子多いって思ってたけど。――とはいえまあ、僕は奉仕されるよりもする方が好きなんだけどね?」 「っ、ひ、」  言うや否や、探り当てられた乳首を柔らかく揉まれる。布越しのもどかしい感触がより相俟って、焦らされてるようなそんな妙な感覚が込み上げてくるのだ。  モルグさん、と身を捩り、腕の中から抜け出そうとするがこの男、細身な体型とは裏腹に回された腕はがっちりと離れない。俺が貧弱なだけなのか。より一層強めに乳首を捏ねられ、ひくりと喉が震えた。 「っ、ん、ぅ……ッ、も、モルグさん……っ、これ以上は本当に……っ」 「ナハトが帰ってきたときにたぁーくさん気持ちよくできるように僕と特訓する〜って考えたらいいんじゃない? 一回したんだったらぁ、二回目も三回目も一緒だよ?」 「っ、ぜ、全然違います……っ! こ、こんな……ッぁ……ッ!」  乳頭ごと押しつぶすように指先を乳輪の中へと埋め込まれ、息を飲む。そのまま乳首の裏側を円を描くようにゆっくりと優しく撫であげられれば、ぶるぶると背筋が、全身が泡立った。  そんな俺を見て、モルグは無邪気に笑う。 「あ、乳首硬くなってきた。こうやって指で柔らかく潰されるの気持ちいい?」 「っ、ぅ、い、言わないでください……ッ」 「ほんと、恥ずかしがり屋さんなのは変わってないんだね〜。……かわいいねえ」 「っ、ん、ぅ」  気付けばモルグの上体にもたれかかるような体勢になってしまっていた。  全身に熱が広がり、指の先で両胸を蹂躙される都度漏れる声を我慢することができなかった。ぼうっと痺れてくる頭の中、モルグは俺のシャツの裾を持ち上げ、たくし上げてくるのだ。  晒される胸にハッとし慌てて戻そうとするが、ろくに力が入らなかった。ぐいぐいと引っ張る裾の下、モルグはつんと尖った俺の乳首に直接指を這わせてくるのだ。 「見て見て〜善家君、こんなに小さいのに頑張って勃ってて偉いねえ。いっぱいよしよししてあげないと」 「っ、はッ、ぁ……ッ、ま、……ん、うう……ッ!」  先程までとは違う、フェザータッチで乳頭を撫でられる。わざと息を吹き掛けられただけで体は大きく震えた。 「っ、も、るぐさん……っ、も……ッ」 「やめないよぉ、君の反応とっても僕の好みなんだもん」 「ぅ、ん……ッ!」 「ほんと可愛いおっぱいだよねえ、頑張って触って〜って勃起しちゃってさ、健気って感じ」 「もっと虐めたくなっちゃうね」と耳元で笑うモルグに耳朶をかぷりと噛まれ、息を飲んだ。駄目だ駄目だ、俺の悪い癖だ。毎回毎回その場の空気に流されてしまうなんて、今回はマッサージでもなんでもないのだ。  そう必死に自分に言い聞かせていると、こちょこちょと乳首の側面を指先で撫でられ「ぁっ」と声が漏れてしまう。しまったと思った矢先と、背後でニタァとモルグが笑ったのを見てしまった。  瞬間。 「ッ、ひ、ぅ……ッ、あ……ッ、ぁ、や……ッ! だ、駄目です……っ、や、……それ……ッ!!」 「乳首引っ張られながら側面擦られるの好き〜? 腰が揺れてるよ」 「っ、ち、が」 「もじもじしちゃってかわいいねえ、僕そういう健気な子好きなんだよねえ」 「意地でも気持ちよくさせたくなっちゃうから」と、胸全体を絞るように柔らかく乳首を引き伸ばされた状態で伸びた乳頭を指の腹でこすこすと撫でられる。それだけで逃れられない快感にじっとりと真綿に締められるように追い詰められるのだ。 「っ、ふ、ぅ……ッぁ……っ」  両胸を同じように愛撫され、太腿が震える。気持ちいい、もっとしてほしい、自分でも触ってしまいそうになるほどの絶妙な力加減と緩急に瞼の奥が白く染まっていく。  前のめりになって逃げようとする俺の体を抱き竦め、そのまま更にモルグは責める指を強めるのだ。硬く凝った乳首の先端を柔らかく潰すように圧された瞬間、どくんと心音が大きく響く。 「ふ、ぅ……ッ!」 「あは、すごいねえ。本当に乳首感じやすいんだねえ、君。それも才能だよ〜」 「も、る、モルグさん……っ、も、やめてください……ッ、ん、ッ、こ、んな……ぁ……っ」 「いや、だからその顔で言われても逆効果なんだって」 「っ、あっ、ひ……ッ!」  まるで全身の神経、そして熱が胸の先端に集中しているようだった。集中して弄られるあまりに過敏になったそこは、少し触れただけでも恐ろしいほどの刺激となって神経を震わせる。  逃げ腰になる俺を捕まえ、そのまま体を捩らせたモルグは真正面からこちらを覗き込んでくるのだ。そして、眼下に晒された乳首をぷに、と潰す。その動作だけで上半身は大きく波打つ。 「っも、るぐさん……ッ、も、そこばっか……ッ」 「あはっ。美味しそうな乳首になってきたねえ、ほら、まっかっかだよ」 「僕に食べて〜って言ってるみたいで可愛いねえ」なんて、シラフで恐ろしいことを言いながら溶けきった目のモルグが胸元に顔を埋めてきた。  一瞬なにが起こったのかわからなかった。モルグの長い前髪が掠め、息を飲む。  ちゅぷ、と音を立て、片胸の突起が熱い粘膜に覆われるのだ。それからすぐに肉厚な舌が限界まで張り詰めた豆粒のようなそこに絡みついてくる。  ぢゅ、ぷちゅ、と品のない音を立て、俺よりも年上の男が俺の胸をしゃぶってる。その絵面だけでも色々くるものはあったが、それ以上に指とはまた別の包み込むような異次元の感覚に飲まれそうになった。 「っ、ん、う……ッ! ぁ、や……っ、も、るぐさん……っ!」  足をばたつかせ、上からのしかかってくるモルグを押し返そうとするが、まともに手足に力は入らない。それどころか、俺が逃げようとすればするほどモルグは更に執拗に乳首を愛撫するのだ。乳頭ごと唇で啄まれ、甘噛みするように咥えたまま舌の先っぽで乳首を転がす。そのたびに自分の胸から恥ずかしい音が響くと同時に、じんじんと甘い感覚が指先まで広がっていくのだ。  執拗に責立てられれば、抵抗のちからも弱まってくる。体力を消耗し、ソファーの上、仰向けに倒れたまま肩で呼吸を繰り返す俺を見る。 「っ、は……小さすぎて逃げていっちゃうなあ。っ、ん……は、あ、ふかまへた」 「あ、や……ッ」  頼むからそこで喋らないでくれ。  唾液でてらてらと濡れた乳首の傍、吹きかけられる吐息の熱と、再び絡みつく舌先に堪らず見悶える。今度は突起ごと直接唇で挟み、あろうことかモルグはそのままぢゅるッ!と乳首ごと吸い上げた。瞬間、甘皮ごと引っ張られる快感に頭の奥で無数の小さな花火が弾ける。 「っ、は、ぁ……ッ、んん……っ!」  無駄だとわかっていても逃れようとしてしまう。モルグの腕の下、ビクビクと小刻みに痙攣する下腹部、その下着の中が気持ち悪いくらい濡れてるのを感じて余計青ざめた。モルグにそれを悟られたくなくて、自然と内股になって膝をこすり合わせてしまう。 「っ、も、るぐさん……っ、待っ、歯……ッ、ぁ……っ、ひ……ッ!」  時折、乳首を掠める歯が気持ちよかった。  赤子のように人の胸に頭を埋めしゃぶりついては、あまりにも絶妙な力加減と技巧で人を追い込んでいく。  永続的に与えられ続ける快感に心身は疲弊していく。ただでさえ、俺はあまり体力には自信がなかった。息も絶え絶え、逃げることすらも諦めた俺を抱き竦め、更に乳首を咥えたまま側面に舌を絡ませてくるモルグ。  容赦のない追い打ちに、呆気なく俺は打ち負かされることとなった。 「っ、ふ、ぅ……――ッ!」  咄嗟に口を腕で塞ぎ、噛んだ。真っ白になっていく頭の中、自分が下着の中に射精したのだということだけはわかった。  ビクビクと痙攣する体。モルグはちゅぽ、と軽く乳首を吸い上げ、そしてソファーの上でぐったりとする俺を見下ろすのだ。 「あは、まさかこれでイッちゃった?」  なにも考えられなかった。心地よさと熱に頭の中はもやがかったまま、ぼんやりと伸びてくるモルグの手を視線で追ったとき。そのまま腰を撫でられ「っ、ひ、ぅ」と飛びのきそうになる。  そんな俺を見て、モルグは目を細めた。 「前から思ってたけど、君って素質あるよ。もっと活かさないと勿体ないって〜」 「そ、しつ……?」 「男好きの素質」  つう、と脇腹を撫でられ、息を飲んだ。そのまま股間へと伸びる指先に、全神経がその一挙一動を追いかけてしまう。 「っそ、んな……こと……っ」 「なくはないでしょ〜? こんなに下着汚して何言ってるのお?」  下着ごと、スウェットのウエストを引っ張られる。伸びたその下着の下、少し動くだけでぬるりと先走りと精液で滑る性器に呼吸が乱れた。 「……っ、も、るぐさん…… 」 「お尻の穴も弄られるの好きだったもんねえ。だったら、ハメられても大丈夫でしょお?」  伸びてきた手はそのまま後方、臀部へと這わされる。谷間の割れ目を指で広げられ、そのまま濡れた指先で肛門を撫でられるのだ。  ただ撫でられただけなのに、昨夜ナハトとの激しい行為を思い出してはきゅっと下腹部に力が入る。「ねえ、善家君」と耳元で甘い声で囁かれ、そのままぬちぬちと肛門を撫でられるのだ。 「お、おれ……っ、は……」  相手がナハトだったから、俺はナハトだったからいいと思ったのだ。そうだ。そうなのだ。  ――それなのに。  入口を柔らかく揉み、そのままつぷりと埋まるモルグの指の感触に胸をのけぞらせる。 「っ、ぉ、おれぇ……っ」 「腰が浮いてるよぉ〜?」  細く、それでいて骨張った指先は迷いなく入ってくるのだ。内部を探るように内壁を指の腹で優しくぐるぐると撫でられ、内側から広がるその快感に堪らずモルグの腕にしがみついた。 「はっ……ぁ、う……ッ!」 「大丈夫大丈夫〜、このことはナハトには内緒にしておくから」  近づいてくるモルグに頬を撫でられ、いつのまにか全身にじっとりと滲んだ汗で張り付いていた髪を撫であげられる。  この人は恐ろしい人だ。慣れてるし、きっと俺のことをモルモットかなにかと思ってる。それなのに、唇をぷにぷにと揉まれ、優しくキスされるとわからなくなってくるのだ。 「っ、ん……ぁ、も、るぐさん……」 「……だからさぁ、せっかくだし楽しもうよ」  もっと気楽にね、と俺の唇を舐め、モルグは微笑んだ。  悪い大人だ。こんなこと、好きな人としかしちゃ駄目だと習っていたのに。  二度目の甘いキスをされ、舌を絡め取られてそのまま愛撫されるともう何も考えることができなかった。

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