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「も、ちめさん……っ、ん、ぅ……っ」
もやがかったような思考の中、胸に這わされた望眼の手を掴んで離そうとするが、乳頭を柔らかく潰すように弄られれば力が抜け落ちそうになった。
ぬるぬると滑る指先が余計生々しさを増し、これ以上はまずいと浴槽から上がろうと縁を掴んだところに更に無防備になった乳首を執拗に引っ掻かれたと思えば、今度は優しく揉まれる。
散々胸を弄られ、全身の神経が胸の先端に集まっていく中、緩急つけて執拗に敏感になった凝りを刺激され続ければ正常な判断などできるわけがなかった。
「っ、は、……っ、ぁ……っ、ん……ッ!」
「は……良平、お前本当えっろいわ……胸弄られてこんな風にならねえよ、普通」
「そ、んな……っ、んッ、望眼さんが、変な触り方するから……っ!」
「それだけじゃないだろ、絶対」
ようやく乳首から指が離れたと思った瞬間、今度は反対側の乳首を撫でられる。片胸だけを弄られただけにも関わらず、同様宙へ向かってぴんと尖ったそこは乳頭の薄皮を擦れるだけで恐ろしいほど感じてしまう。
「望眼さん」と震える声で背後の男を見上げれば、何を勘違いしたのか望眼は俺に唇を寄せた。
「っ、ふ、……ッ、ぅ……んん……っ」
ちゃぷ、と音を立てながら波が立つ浴槽。唇を重ねるように吸われ、恋人か何かのように今度は触れるようなキスをされる。
そのまま下腹部、足の付け根を撫でていたもう片方の手がゆっくりと俺の下半身を開こうとするのだ。
股間を隠すことも忘れて、されるがまま割られた股の奥、先程まで望眼に犯されていた穴を柔らかく撫でられ呼吸が浅くなる。
執拗な抽挿にすっかり盛り上がった肛門周辺の肉を広げようとしてくる望眼の指。慌てて膝を擦り合わせ、足を閉じようとするが敵わなかった。
「は、……っ、ぅ……ッ、んん……っ!」
「ちゃんと、ここもキレイにしなきゃな」
「っその言い方、なんか……えっちで嫌です」
そう、じとりと望眼を見た時。
「エロい事して何言ってんだよ」と望眼は興奮したように笑い、そしてそのまま湯船の中、俺の身体を抱き込むように腕に力を入れてくるのだ。
瞬間、先程よりも更に近くなった望眼の性器の感触。望眼の上に跨がらされたお陰で下を向けば自分の足の間、ぴょんと跳ねるように勃起したその下から生えてくる望眼の太い性器が見え、ぎょっとした。
「ん、う……っ! ぁ、や、お、押し付けないでください……っ! は、はいっちゃうので……っ!」
「……っ、ハ、大丈夫だって。それより、ほら、動くなよ。ナカ、キレイにしてやるからな」
「ぅ、ひ……っ!」
広がった肛門にお湯とともに入ってくる望眼の指。その感触のあまりの生々しさに驚いて飛び上がりそうになったが、更に腰を掴まれ、望眼の膝の上でM字開脚をするみたいな恥ずかしい格好で抱きこまれてしまう。
「っ、や、も、もちめさ……っ、ん、こ、この格好……ッ」
「恥ずかしいのか? おかしいな、さっきまでもっと恥ずかしいことしてたのに」
「ぉ、お風呂とは……また違います、から……っ、ん、ちょ……っ、ゆ、指……入って……ッ!」
「そりゃ、キレイにするって言ったろ?」
「奥までちゃんと擦ってやるからな」なんて、笑う望眼を見て確信した。
この人、絶対スイッチ入ってる。
重力もない水中の中では抵抗すらも無意味に等しい。抱えられた股の奥で望眼の指が入ってくるのを感じながら、俺はたまらず逃げようとしては背後の望眼にもたれ掛かる。
「も、ちめさん……っ、ん、……っ!」
「……っ、は、」
「ん、ぅ……っ」
息をするようにキスをしてくる望眼に気を取られている間にも二本目の指を挿入される。痛みも苦しさもなく、挿入されている異物感だけな確かにあった。
一応はちゃんと本当にキレイにしてくれているらしい、粘膜を優しく刺激されるが、これではお風呂に入った意味がないのではないか。そんなことを思いながらも結局流され、俺は望眼の腕の中、身を委ねることにしたのだ。
それから更に数分後。
再び一からシャワーを浴び直すことになる羽目になったのは言うまでもない。
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