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第四十六話 18禁
月美くんの指先が、腰から、そっと上へ――
ベスト越しに、シャツ越しに、僕の背中を
ゆっくりと撫で上げてくる。
ぞくって鳥肌が立って。
優しいのに、ひどいくらい感じる……。
「ふ、……あ、月美、くん……」
月美くんの唇が、僕の首筋に触れる。
最初はそっと、触れるだけだった。
けど、ちょっとずつ甘噛みに変わって――
「ンン……ゃ……あ……ふ……」
耳の後ろ、喉仏のすぐ下――
……んっ…じゅ…っ…ぢゅぅ…っ……
吸いつく音、僕の唇が喉を震わせるたび、
どこもかしこも、まるで花が咲くみたいに熱くなって、ひりついてきた。
ひとつひとつ、甘い毒みたいに痺れて、
シャツ越しの指先の感触と、重なって
「あッ……んっ、あ、そこ……っ!」
月美くんの手、肩甲骨のあたりをくすぐるみたいに撫でたと思ったら、指先がすぐに胸の方へ
滑ってくる。
「ぁ……ん……ン……ふ……ぅ……」
シャツの布の上から、敏感な胸の先をそっと
撫でられて、まるで服が存在してないみたいに、
熱いのがそこだけに集中する。
「っ、ふ、ぅ……っ、あ、やぁ、っ、そこ、……
そこは……っ!」
シャツの上からなのに。
触れられてるだけなのに。
もう身体の奥が、くるくるってひっくり返る
みたいに甘くて、腰が抜けそうで、言葉にならない吐息ばかり漏れてしまう。
そんな時、耳元に、月美くんの甘い声が落ちてきて……
「……好き……涼風さん……」
「……っ!?あ……っ、ぅ、つき、みく……ん……
やぁ……」
聴いただけで……だめだった――
耳の奥で、震えるように残ってる「好き」が、
胸の愛撫と溶け合って――
「ん……あっ……やっ、イ、っちゃ……っ!」
ビクッ、って腰が跳ねて、下着の中で弾けて、
じわって濡れてきた……。
甘くて、甘くて、ちょっと苦しくて、でも、
心の芯まで満たされて……ぼんやり霞む視界の中の月美くんは――
「涼風さん…………こっちに、来てください……」
「はぅ……ぁ……」
僕の手を引いて、厨房の奥へ連れていく――
ここは、小さな休憩室。
ソファと本棚があるだけの、狭くて質素な空間。
「はぁ……ぅ……月、美く……どう、して……?」
「……涼風さんの肌……誰にも見せたくなくて……」
言い終わった、月美くんに、ぎゅっと胸に抱き寄せられて、耳元を、熱い息がくすぐって――
「……見てもいいのは、俺だけが……いい……」
その言葉に、胸の奥がじんと温かくなる。
こんなふうに僕を独り占めしたいなんて……
嬉しくて、息が詰まる。
「♡……うん……月美くん、だけ……んッ」
そう囁いたら、すぐに唇を重ねられて、僕らは
お互いを求め合って、深く絡み合っていった。
そしてソファに背を押されて、そっと腰を下ろしたら、月美くんの手がYシャツのボタンにかかって、ひとつずつ優しく、ほどかれてく。
「……なんか……恥ずかしい、よ……
見て、気分の良いものじゃ……ないから……ん……」
思わず俯いたけど、すぐに顎を指でそっと持ち上げられて「……全部、綺麗ですよ……全部……」
って月美くんの声が、甘く、柔らかく僕の耳に
流れ込んだ。
それだけで、もう胸がいっぱいになる。
さらりとシャツが肩から滑り落ちて、
肌に、ひやりとした空気が触れて。
月美くんの唇が、左の鎖骨に――ゆっくりと触れて
、舌が僕の肌に触れたの――
「……ん、ぁ……っ……」
ちろ、って……
傷痕の縁をなぞるみたいに、柔らかな舌先が滑ってく。胸の左上――今も残ってる痕を、まるで
愛おしむみたく、丁寧に、ゆっくりと舐めてくれてる。
「……はぅ……ぁ……あ……っ……ん……ンン……」
月美くんの舌は、止まらない。
少し舌を押しつけて、優しく吸われて、
ちゅ……っ、て音が立つたび、
そこが新しい記憶に塗り替えられてくみたい……
「……ふ、っ……ぁ……月美、くん……」
くすぐったくて、切なくて、でも甘くて――
痛みの記憶が、月美くんの愛で、少しずつ癒されてく。
肩の内側にある細い傷に口づけられたとき、
僕は思わず、涙を零してしまった。
「……涼風さん……大丈夫ですょ……全部……
愛しますから……ん」
言葉と一緒に、また舌が這う。
腕の内側、二の腕の傷……
そして、胸の下にある、一番大きくて深い痕にも――
長く、ゆっくりと、優しい熱が触れていく。
ちゅ……ちゅっ、ん、……ぴとっ……ちろ……
「あっ……あぁ……ふ……は……ン……」
時折、舌先がゆっくりと円を描き、
肌の上に温かい唾液が残されるたび、まるで
新しい宝石みたいに光って見えて、
月美くんの吐息が、肌に残って、それはまるで
愛の印みたいで離れてかない。
「……きれい……」
その言葉が嬉しくて、甘くて――
でも、なんだか、少しだけ物足りなくて――
「ん……ぁ……月美、くん……」
僕は、思わず呼んでいた。
「……お胸……乳首、も……舐めて、ほしい……の……」
自分で言っておきながら、恥ずかしくて顔を背けた。だけど月美くんは
「……はい……もちろん……」
すぐに応えてくれて、右胸の先に、やわらかな
唇が触れる。そっと、ちゅ、って啄むように吸われて、そのあと、舌がやわらかく転がる。
「っ、あ……ぅ、あ……んん……っ」
びくんと背筋が跳ねた。
敏感になってるの、自分でもわかる。
それでも月美くんは、逃がさないみたいに、
乳首を唇で包んで、じゅる、じゅ、っ……と吸ってくる。
「や、や……はぁ……乳首、ぃ……きもち、よすぎて……っ」
「ちゅ……涼、風さん……もっと力、抜いて……ね……」
吐息まじりの囁きに、背中をなぞる手のひら。
同時に乳首を吸われる刺激が重なって、
全身が熱くて、もう何も考えられなくなる。
ちゅ、じゅくっ、ぬぷっ、ちゅる、じゅるぅ……
音がいやらしくて、僕の心まで蕩けていきそうで。
「……ぁ……っ、や……んっ、ん……く、あッ!」
胸の先だけで、イッちゃうなんて――
って、思ってたのに。
月美くんの舌は、もう片方の乳首に移って、
今度はそっちを、くり返しくり返し、吸って、
舐めて、弄って――
「あっ……ふ、ぅ、んっ、あぁ……っ、つきみきゅん……もぅ、や、ら……っ」
声が震えて、腰が勝手に揺れてしまう。
それでも、月美くんは止めてくれない。
「可愛いから、止めたく……なぃ……」
その言葉と同時に、乳首の先端に舌先をぎゅっと押し当てられて――
「あ……あぁぁっ、あ、んっ、んっ……ぁぁあっ……!」
瞬間、頭の奥がぱあっと弾けた。
何度も、何度も重なった甘い刺激が波のみたいに溢れて、乳首からイく感覚に身体が熱く震えて
「はぁ……ん……ハァ……ハァ……は……ぅ……」
月美くんの手のひらが、やさしく背中を撫でてくれて。
このまま、月美くんのやさしさに、もっと甘えたくなって
「ね……月美くん」
「はい……」
「つづき……して、ほしい……」
そう願った僕の声は、さっきよりもずっと熱っぽ
い……。
「っ……いいんですか……?」
優しい問いかけ……。けど僕は、ゆっくりと首を横に振る。
「……やめないで……月美くんに……もっとさわってほしいの……」
「……はい……」
僕の体温を吸ってぬるくなったソファの皮。
深く沈む座面に、僕の腰が埋もれて、愁くんが
膝をついて
「……脚、もう少しだけ開けて……もらえます、か……?」
その声に、僕は頷いて――
「はぅ……う……うん……ン……」
恥ずかしさに火照る頬を両手で覆いながら、
ゆっくりと脚をずらす。
月美くんの視線が、じっと僕の……ち○こに
注がれてるの、わかる。
もう、僕のスラックスは下ろされてて、ねっとり濡れた下着も太ももの途中までずらされて、露わになった僕のち○こが、空気に触れて小さく震えてた。
「……いい、ですか……?」
僕は何も言えなくて、ただ頷いた。
恥ずかしいのに、怖くないのが不思議だった。
月美くんになら、大丈夫だって――心が先に、そう教えてくれた。
唇が、そっと僕のち○こに触れる。
「あっ!ぅ、んっ……」
最初は、ちゅ、とキスみたいに。
つぎに熱っぽい舌が、ぬるっと鈴口を撫でて、そのままゆっくりと口で包み込んでくれた。
「んっ……んぅ、ふぁっ……や、んっ……!」
じゅるっ、ぢゅ、ぢゅるる――
舌が絡んで、唾液が絡んで、ち○こがぬるぬると愛されていく。
じゅる、ぬる、ぢゅぷっ、ぢゅる……
唾液と舌のぬめり、ゆっくりと上下に吸われる
たび、意識がとろけていきそうになる。
目の前で僕を見上げる月美くんの姿が、なんだか夢みたいに可愛いのに激しくて……それが僕をさらに蕩けさせる。
「やっ、だめ……そんな、激し……い……んっ……!気、持ち……良すぎて……ァあ……あっ……」
「ぷ……ぁ……もっと……俺の口で……気持ちよくなって……涼風さんの……好きに……ん……」
そんなこと言われたら、もうどうしようもなくて、腰が勝手にソファを擦るように動いてしまって――
「……ん……こっちも……ですか……?」
愁くんがふっと顔を上げて、囁くように聞いてきた。僕は――震える声で応える。
「……して……ぇ……月、美くん……お尻の穴も……
ぜんぶ、君のに……して……」
「はい……」
声が耳元で甘く響いたかと思ったら、
脚がゆっくり持ち上げられて、ソファに浅く座らされた僕の腰が、ふわっと月美くんの手に支えられて浮かぶ……
「……ひくひくしてて……ここも、可愛いんですね……」
「はぅ……だって……ぁ……月美くんが……こんなに……気持ちよくするから……って……そんな……
まじまじ……見ないでょ……」
僕の言葉に、ふっと笑ったあと――
ぬるん、と、舌が、お尻の穴に触れた。
「っ……んんんっ……!」
きゅっと縮こまっていた入り口に、唾液を絡めた舌がそっと撫でつけて、ゆっくりと押し広げる
みたいに、円を描きながら探ってくる。
「ひっ、あ♡あぁっ!♡つきみ、くんっ……
そこ……すご……ぉ……お……っ」
舌が、小さく押し込まれて、撫でられて――
それだけで、びくっ、て、ち○こが跳ねた。
「おっ……あぁ……♡あ……ンン……ぁ……あっ!」
ソファの上で、月美くんに脚を開かされて、
ち○こも、お尻の穴まで舐められるなんて想像もしなかったのに……今の僕は、夢中で感じてる。
月美くんの舌に全部愛されて
じゅる、ちゅぷ、ぬるぬるって舐め回されて――
「やっ、も、だめ……イくっ♡、つきみく……イっちゃう……あっ、あああっ――っ!♡」
びゅ……びゅる……びゅ……
甘い舌の熱と、ぬめりに包まれて、僕の身体は
震えながら――ソファの上で、前も後ろも痙攣しながら、射精してしまう。
「ハァ……ハァ……」
ぴくぴくって震える僕の太ももを、月美くんが
そっと撫でてくれる。
「ん……すごぃ……エッチな味……」
「は……ッ……もっと、して……僕をエッチに……」
その声に、僕は手を伸ばして、愁くんの肩を掴んで引き寄せた。
「ハァ……月美、くん……ん……脱いで……」
震える声でそう囁いた僕に、月美くんは、耳まで赤くして、こくんと小さく頷いた。
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