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第六十三話 18禁

 二週間、毎日がほんっと楽しい。 ……楽しいんだけど、凛くんがいると愁くんと あんまりエッチできないのが―― けっこう大問題……。  夜は三人でわいわいして、朝は僕が寝てる間に愁くんが朝ごはんを作ってくれて、三人で食べて、僕と愁くんは「日向」へ出勤。 後から凛くんも学校。 ……ゆっくり、キスする隙がない……  だから「日向」開店前、厨房で二人きりになると――もうダメ…… 「ん……愁く、ん……ちゅ……」  爽やかな朝なのに、なんだか夜みたいにねっとりしたキス。 くちゅ……くち……ゅ……って舌が絡む音が、まだ 音楽もかかってない厨房に妙に響いて、僕の耳がくすぐったい。 「……んちゅ……はぁ……」 愁くんの右手が腰から――お尻のほうへスルスル……っと来て、ギリギリでピタッ。 理性で止めたのかな、愁くん。かわぃ。  左手は僕の手をきゅーっと握って、ぜったい 離さない。かわいすぎる。 「ぷ……ぁ……そろそろ……開店……時間、ですね……」 言いながらも、まだ離れない距離感。 「うん……」 「……今日も、頑張りましょ……ね……」 最後の「ン……」が、もうキスの助走。  僕ら、結局開店30秒前まで唇がくっついてた。お客さん、危うくドアを開けたらキス中の僕らに遭遇するところだったよ。 ――そして、閉店後。  僕の片付けの速度は日々記録更新してて、 ちょうど客室で補充や掃除を終わらせた愁くんのシャツの袖をひっぱって、休憩室へ。  ちょっと前、「凛くんが学校から帰ってきて、お腹空いてたら可哀想だから」って愁くんが言った。 僕も、「そうだよね……」って、納得して、 だから―― 三十分だけって……言った……。 「んちゅ……ん……」  扉を閉めたら、ちょっとの隙間も許さない くらいに抱きあって、息を奪うような熱さで 唇が重なる。  舌先が朝よりも濃く、ゆっくりと絡み合って――  唇を離したら、愁くんは自分の中指を―― きれいな指を――口に含んで、ぺろ……ねろ……って、ねっとり濡らすのを見た瞬間、僕の顔はもうポンっと湯気が出そうなくらい熱くなってた。    そんな艶っぽい顔するの反則……僕は、動揺 してしまうけど、お構いなしな愁くんの指は慣れた手つきで僕のベルトを緩めて、ボタンを外して……じ……じ……って、  ジッパーの音すら、こんなにいやらしく 聞こえるなんて……  あっという間に、僕のお尻とスラックスの隙間ができて、指がするり……。ぬるっとした指先が僕のお尻の穴を……くに……くにゅ……って。 「んぁ……っ……あ、ああ……」  声、勝手に出ちゃう。愁くんの、やさしくて エッチな指先の動きに僕のそこだけ、とろ……って溶けちゃって、指が中に、にゅるっと……。 「葵さん、も、とろとろ……」 「……ん……ふ……ぁ……それは……期待してたから……ぁ……ンンッ」  挿入された指が中の“気持ちいいとこ”に、 こりゅ……こり……って当たるたび、僕は両脚が カクってして―― 「あっ!あっ♡……んんっ……い……あ……ッッ!」  小刻みに震える僕の身体を、愁くんが片腕で ぎゅっと支えてくれるの、また、ずるい。  くちゅ……くちゅ……って、僕がイッても、もうそこばっかりいじめてくるし、僕のち○こも 下着の中で苦しそうに暴れてる。 「……しゅ、愁くん……も……」  そう、僕の太ももがちゃんと教えてくれた。 愁くんのおち○ぽも限界だって。  だから自然と手が伸びて、スラックス越しに……そっと、くにゅり…… 「ん……ぁ……」 「はぁ……ぁ、ん……苦しそ……」 「ぁ……や……っ」  触れた瞬間、愁くんの腕の力がちょっと緩んだから、僕はすり抜けて、愁くんのスラックス越しのおち○ぽ前に……股を広げてしゃがむ。  ジッパーをおろしたら、ふわっと熱が空気に触れて―― 「っわ……男の子の、匂ぃ……♡」 むわっと濃くて、ちょっと蒸れた香りに――気づけば僕の鼻が勝手に“すんすん”動いてる…… 「そ、そんな……ん……嗅がにゃ、ぃ……」 「ふっ♡」  ついでに、そよ……っと風を当てたら―― 「ひゃっ!?……っ……も……ぉ……ンンッ」 ビクッビクッって……なにその反応♡かわい……  ガマン出来ない僕は、小さな唇を大きく開けて、ぬぷ、ぷぷぷッ……♡って――口に咥える。 「ふ……ッあ……ぁ……」 顔を前後に動かすたび、じゅるるる……じゅぽっ♡ ずちゅぷ……じゅぱっ……ぢゅるるぅ……って、水音が響いて、そのたびに愁くんの腰が びくんっ! びくんっ!って、跳ねる。 「ぅ……あっ……んんん……ぁっ……は、ん……ふ……ゃぁ……」  ちょっと前までお客さんにやさしく応対してた あの美声が、今は完全に溶けきったえっちな声。 もっと聞きたくて、じゅぶっ! ずちゅるるっ♡ じゅぷっ♡ じゅぷぷっ……!ってテンポを上げたら、音がもうバケツでスライムを混ぜてるみたいになってきて…… 「ぷは……ぁ……♡……」  ぬぽ……って唇から離すと、てかてかに濡れたおち○ぽが、僕を見つめ返すみたいで…… 「ん♡……もぅ……ガマン、出来なぃ……」 僕はスラックスを、ずるっ……て下げ。 背中を愁くんに向けて、肩越しにちょっとだけ 振り返って―― 「……愁くん……挿入れて……その硬い、硬い…… おち○ぽで、僕を、可愛いがって……♡」 言いきってから顔が熱くなる。エッチな言葉、 口にするの恥ずかしい……。  けど、効果は抜群……愁くんは一瞬だけ目を細めて、それから僕をそっと後ろから抱きしめた。 胸と背中がぴったりくっついて、鼓動まで伝わってくる。 「っ……壁まで……」 その声が耳にかかって、くすぐったい。 気づけば僕は壁に手をつかされていて、ちょっと膝が力抜けそう。 「……いれ、ますよ」 「……うん……はやく♡……あ、はや……くッ♡……ンひゃッ」 ずりりゅ……って、とろとろに熱くなった僕の おま○この奥に、愁くんの熱いカチカチのが、 ゆっくり押し込まれて 「おっ……お……あッ♡……ぁ……」 ずちっ……♡って、奥に当たった。 「く……ぅ……葵さん、熱すぎて……ヤケドしそうです」 「ンン……ッ♡」 耳たぶをかすめる息と、甘い声がずるい。 次の瞬間、愁くんの胸が僕の背中から少し離れて愁くんの手が、僕の腰をしっかり掴んで―― 「……動き、ます……」 ずちゅッ、ずッちゅ、ぬちゅッ……って最初から全力で僕を突いてくるなんて……反則……ッ!♡ 「あっ!♡あっ!♡は……あっ!♡あっ!♡しゅう、く……っ!♡すご……いっ……ああぁあぁん!♡♡」 自分の声が馬鹿みたいに大きくて、でも抑えられない。 ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ……て肉のぶつかる音に、ぬちゅ、ぬちゃ、ねちゅ……っていやらしい水音まで混ざって、頭がぐらぐらする♡♡ 「あっ!♡あっ!♡もっと……愁く……っ♡あ!おっ!お……っんン……!♡♡」  なんだろ、それに、この……脱がずにしてる背徳感。仕事の延長みたいで、サボってるみたいで、やばい……余計に興奮してくる。 「葵さ、ん……気持ち……ぃ、い……ぅ……」 「ふ♡……ぅ……ぼ、僕も……ぉ……あッ♡……あッ♡……あッ♡」 「好、き……」 腰から手が離れて、代わりに背中を包み込まれる。 耳のすぐ横で「好き……」なんて……ずるすぎる。 ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ…… 「は……ぅ……あっ!好き!♡好き!♡だいしゅき……ッ♡あ……あ、あ、あっ♡♡♡」 吐息まじりの愛の言葉が、ずっと耳に溶け込んでく。愁くんの腰の動きは、ぜんぜん止まんない。むしろ速くなって―― 「ッ……も……ぉ……イく……っ!」 背中を抱く腕に力がこもって、シャツがギュッと握られる。 「う……ぁ……あっ♡あっ♡あっ♡あっ!♡出して!♡出して……♡僕もぉ……ッ!♡♡」 ぱんっ!ぱんっ!ぱんっ!――って音が部屋いっぱいに響いて、愁くんの熱い……熱い精液が、僕のおま○この一番奥に、どくん、どくん、って注ぎ込まれる。 「お……ほ♡……ぉ……ん……ッッ」 ちょっと遅れて、僕も全部を委ねるみたいに震えながら、壁に手をついたまま、声を抑えきれずに―― 「……んぁあぁ……ッ……♡♡」 下着の中に、おもらしみたいに精液をこぼした。  息も言葉もぐちゃぐちゃのまま……僕はただ、愁くんの腕の中で蕩けてった。

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