113 / 173

第百十三話 18禁

「……乳首だけでこんなになるなんて……やっぱり、京之介さんは可愛いですね……♡」  京之介は甘い疼きに、まだ身体を震わせていた。気づけば、お姫様のように愁に抱き上げられていて、いつの間にかベストは脱がされ、Yシャツのボタンが上から一つずつ、ゆっくり外されていく。 「は……ぁ……も……可愛、ぃ……禁、止ゃ……」 思わず口にした抵抗も、愁に「嫌です……♪」と笑顔で拒まれる。 指先が進むごとに、白い肌が照明に晒されるのがたまらなく恥ずかしくて、京之介は顔を両手で隠した。 「ぁ……ぃ、いざと……にゃると……ぁ…… 恥ずか、しぃ……もん……ゃ……な……」 シャツのボタンは全部外され。愁にその手も そっとのけられると、晒される乙女の様に はにかみ、赤らんだ顔…… 「ほんと……可愛いんだから……ン……ッ♡」 囁きと共に、唇に重ねられる軽いキス。 チュ……チュ……と甘く啄まれると、次第に唇から首筋へと愁の口づけは移り 「ん……ん……ぁ、愁……ぅ……♡」 熱を帯びた舌がぞくりとした感触を残していく……首筋……鎖骨……Yシャツは捲られ、胸が 露わになった。 「ここも……ふふ♡」 愁の指にシャツ越しに弄ばれた乳首は、桃色の 先端を赤く腫れさせ、敏感さも増している。 「ぁ……」  彼は自らの指を唇に含み、ちゅぷ……じゅる、 と濡らしていく。  その艶めいた仕草を、京之介は息を呑んで見つめるしかなかった。幼い頃から知る彼のはずなのに、今目の前にいる愁は、可愛さはそのままに、別人のように色気を纏っている。胸の奥が じくじくと高鳴り、息が詰まる。 そして、ぬめるように湿った指先が再び京之介の乳首を――。 「あッ……ぁ……」 敏感にされた乳首を、ぬちゅ……くちゅ……と湿った音を立て、指で執拗に転がし、摘み、溶かしていく。 「んぁあぁッ♡♡あッ♡やぁ……っ♡あかん……ッ♡あかんてぇ……ッ♡♡」 愛撫のたびに胸は火照り、尖っていき、京之介の甘い吐息はとめどなく漏れた。 「あかッ……ンンッ♡♡♡」 唇は塞がれ、指は乳首を交互に弄び、疼きの 逃げ場がなくなった腰はびくびくと揺れて、脚はもじもじと落ち着かない。 「ぷ……は、ぁ……は……ぁ……かんっ……て……♡♡」 唇を離した愁が「……美味しそ……♡」と零した時、京之介の身体はソファに預けられ。 照明の眩しい光に、一瞬目を逸らせていると 愁が京之介の上に被さり光を遮り 「食べちゃいます……ね♡」 耳元で囁かれた。 「ふぇ……あッ!?」 間の抜けた声をあげるより早く、唇に乳首を 舐められ、甘い刺激に息が震える。 「ふあッ♡……あぁ……しゅう……ッあッ……♡ あか……ンッ♡♡」 舌で円を描かれ、先端をちゅる……じゅ……と吸い上げられれば、もう片方も指先で抜かりなく 責められる。 「こえ……ぇ!抑えられ、へんッく……なる…… んぁあ……♡おさえぇ……られへんくなりゅ……からッ……ぁ……♡」 「ちゅ……ぁ……聞かせてくださいよ…… 京之介さんの……えっちな声……ふふ……♡」 上目遣いでそう言われれば、もう堪える術など ない。 「あぁッ!♡も……知らへんッ!♡知らへんッ……から……なッ!んぁッ!♡あッ!♡」 唇が、今度は指で弄っていた方の乳首を じゅぶ……っと吸い上げ、舌でねっとり転がす。もう片方は、濡れた指先がくちゅ……ぬちゅ……と弄ぶ。 「ん……はぁ……♡は……ぁ……♡」  唇が離れると、そこには銀糸がきらめき、艶やかに濡れた乳首が震えている。 「……ふふ♪」 愁は目を細め、そのまま舌先を下へ―― 薄く締まった腹筋の線を、ぬる……と這わせて いく。舐められた跡は濡れ光り、熱を帯びて じくじく疼く。 「はぁッ……♡あ、ぁ……」 蕩けた声が零れる間に、愁は京之介の腰のベルトに指をかける。 カチリ、と外れた音がいやに鮮やかで。 「ん……脱がせ、ますね……」 囁きと同時に、京之介が頷くより先に、 スラックスはするりと抜き取られていった。抵抗なんて最初からなかった。荒い息を吐きながら、ただ身を委ね。 「あッ……」  自分の熱が細い六尺の布切れに押し込められているのを意識した。布地はすでに張りつめて、 滲む熱にしっとりと濡れ、狭いふんどし越しに 勃起を主張して。 「……ふんどし……やらしぃ……♡」 隠すはずの布が、むしろ愁への欲を艶めかしく 際立たせる。 「ふ、ぁ……あ……ッ♡」 布一枚に押し込められた欲を、愁の指先がなぞる。 六尺は決してほどかれないまま、食い込む布越しにすりすりと擦られ……濡れと熱で布は肌にぴったり貼りつき、指がわざと縁をずらすたび、 敏感なところが布と指の両方に挟まれてびりびりと痺れた。 「ん、ふ……ッ♡やらしぃ……愁……も、っと…… してぇ……な……♡」 掠れる声が勝手に零れる。 解かれもしないのに、狭いふんどしの中で昂ぶりは暴れ……それを抑える様に愁の舌が布の上から這う。 「やらしいの……どっち、ですか……♡ん……」 熱く濡れた舌が縁をなぞるたび、布地が唾液で 湿り、貼りついた下から敏感なものが脈打ち。 「ちゅ……もっと、見せて……♡京之介さんの…… えっちぃとこ……」 「はっ……は、ぁ……ぇ、ええよ……♡」 返事のあと、京之介の腿は指をかけられ、 するりと脚を押し広げられる。 「綺麗……それに……とっても……♡」 六尺の布がいやらしく食い込んでいた。 愁は、解くことなく前だけをそっと咥え―― 布を噛んで引き、ゆるりとずらしていった。 「んふ……ぁ……ッ♡」 息がかかり、京之介はゾクリと背を震わせる。 縁をずらされた瞬間―― 「ぁあッ♡」 思わず嬌声が漏れた。露出する陰茎、まだ布に 隠されたままの亀頭……。 「……やぁ……ッ♡そこ……ッ♡」 脚はもっと大きく開かされていく。肌にまとわりついていた布がほとんど剥がされ、そこに溜まっていた熱が露わになり。 「ひぅ……ッ♡あ……ぁ……ッ」 羞恥と悦楽に涙をにじませながらも、京之介の頬はとろりと朱に染まり、唇は艷やかに笑んで。 「……やらしぃ……♡」 囁くと同時に、愁の唇がそこへ降りる。舌では なく、まずは柔らかな唇でそっと陰茎の根元を 包み込み、唾液と熱を混ぜ合わせるように じんわり愛撫する。 「ん……んぅ……ッ♡あ……ぁ♡」 押し寄せる甘い痺れに、京之介の腰は勝手に揺れた。布越しに残るわずかな亀頭の擦れと、直に 伝わる唇のぬめやかさ――その二重の責めに、意識は蕩けていくばかり。 「もっとぉ……愁っ♡あぁ……っ♡あッ♡見て……見て……っ♡うちの……ぉ……やらしぃ…… とこぉ……♡」 唇を離した愁が微笑み、布の位置をさらに ずらす。布地の隙間から、陰茎そのものが彼の 口元へ誘い出され。 「わぁ……大きぃ……♡」 愁は頬を染めながらそう言いつつ唇を開け、 舌が、ぬるり……と裏筋を舐め上げ 「んっ……しゅう、ん……ッ♡はぁぁ……♡」 舐められるたび、京之介の喉からは、甘くとろけるような嬌声が零れ落ち。 「れ……ちゅ……ん……しょっぱ……ふふ……♡ん……」 亀頭は愁の唇でむっちりと包まれ、舌で ぬちゅぬちゅと転がされ、時にちゅうう……っ♡と吸われ―― 愁の黒髪がさらりと揺れ、上下するたびに熱は じくじくと煽られていく。じわじわと昂ぶり、 京之介の腰は勝手にびくびく痙攣し、 震えを止められない。 「ん……ぁ……♡」 甘い吐息がもれ、脚は自分の意思に反して開かされる。愁をもっと受け入れようと、無防備に開いてしまう。 「んぅ……ッ♡あぁあ……ッ!イくッ、イくッ!♡イ……ッッ」 絶頂寸前――愁は唇をぷちゅ……と離し、 吐息混じりに 「は……ぁ……まだ、です……♡」 囁き、糸を引いて濡れ光る陰茎を、わざと見せ つけるように舌先でつぅ……と撫で。 「そな、いにゃ……ぁ……ッ♡……愁……ぅ……」 涙目で見上げる京之介を置き去りにしたまま、 愁は親指で尻に食い込む布をずらし、視線は ゆっくりと唇を、舌を這わせ、ぞくりとするほど 意図的に――秘蕾へと、愛撫を移していく。

ともだちにシェアしよう!