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第14話

「繋、何で久がキミに繋って名前をつけたか知ってる?」 「……いや……」 行為を終えると、俺とチロは裸のままそこに横になっていた。 ものすごく汗をかいたからシャワーを浴びたいと思ったんだけど、チロから夜が明けるまではこの部屋にいなくちゃいけないって言われて、チロが部屋にあった手ぬぐいで身体を拭いてくれた。 それからチロは、俺にこんな話をしだしたんだ。 「久はね、自分も次男だったけど魁士(かいじ)が魁人みたいにヒトの為に死んで跡継ぎになったから、万が一の事を考えたんだよ。妖怪との間には子供はひとりしか作れないから、雪女に申し訳ないって思いながら輝政のお母さんやキミのお母さんを迎えて、先に生まれたキミにヒトと妖怪を繋ぐ存在になって欲しくて『繋』って名前をつけたんだ」 そう言って、チロは俺に笑いかける。 魁士は名前だけは家系図で見た事のある父のお兄さん、つまり俺からしたらおじさんにあたる人だ。 その人が亡くなっていたのは知っていたけど、兄ぃと同じだったなんて知らなかった。 「キミがどんなカタチで道籠家を繋いでいくか、ボクはすっごく楽しみだよ。ボクの生命はもう、キミと一緒にあるからね、繋」 「う……ん……」 まだ少しだけ、身体が熱かった。 チロは俺に抱きついてはきたけど、もうそれ以上の事はしなかった。 「繋、いい事教えてあげる。道籠家が代々結婚してきた相手の家、松若家って言うんだよ」 「えっ……!?」 笑顔で話すチロに、俺の頭は真っ白になった。 「で、でも、その……」 俺の気になる人は、女じゃない訳で。 「あははっ、繋、松若家はね、男でも妊娠出来るんだよ、道籠家のヒトとなら」 「!!!!」 「繋が気になってる子、来るかなぁ。来るといいねぇ」 その夜、俺は爆睡しているチロの横でしばらく眠れなかった。

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