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第28話

「あの、先輩」 「ん?」 帰宅して風呂に入って俺の部屋に寝る事になったけど、俺のベッドにはひとりしか寝られないから松若くんに寝てもらい、俺は床に布団を敷いて横になっていた。 「オレ、新学期始まったら毎日弁当作るんで、一緒に昼飯食べてもらえませんか?」 「えっ、いいの?朝練とかあるんじゃない?」 「ありますけど、母さんが家から通うならそれくらいしなさいって言ってて。それにオレ、普段から結婚した時の為にそうしてたから別に問題ねーっす」 「そうなんだ、ありがとう。松若くんの手料理、すごく楽しみだよ」 ……なんだか、今の話で本当に結婚したんだって実感してしまった。 「それで、先輩は好き嫌いとか多いすか?」 「いや、その代わりこれが好きっていうものも特にないんだ」 「へぇ……」 俺を見ている松若くん。 あぁ、その目を見ているだけで幸せを感じる。 「先輩、さっき先輩はオレが……して欲しいって言ったらいつでもしてあげるって言ってましたけど、先輩もオレにちゃんと言って下さい」 見蕩れていたら、松若くんがいきなりこんな事を言い出した。 「えっ、いいよ、俺は」 「オレが嫌なんで。てかさっきオレだけしてもらったの、気に入らねーっす」 「あっ、ちょっと……」 松若くんが突然起き上がり、ベッドから降りて俺の隣にやって来ると、俺が履いていたハーフパンツと下着を脱がせる。 「ま、松若くん……!?」 「…………」 俺の脚の間に入った松若くんはまだふにゃふにゃの俺のを一瞥してからその口に挿れた。 「うぅ……ッ!!」 チロの時と違う、程よい温かさ。 そして何より、大好きな松若くんにされているという事実。 与えられるとんでもない快感に俺は必死で声を殺したけど、身体は正直だった。 「は……っ、せんぱいの……大きくなってったら……全部入らねぇ……」 完全に勃ったソレは松若くんの口からはみ出て、先端だけが包まれていた。 松若くんは口を離すとこう言って、その入り切らない部分も舐めてくれた。 「松若くん、も、もういいよ。もういいから」 「……少し黙ってて下さい……」 その一生懸命な顔を見てるだけでイキそうになる。 けど、それは流石に……なんて変なプライドが働いて、俺は堪えていた。 「んっ、んぅ……っ……!!」 苦しそうにしながら俺のを口に含んでくれて気持ち良くさせようとしてくれる松若くん。 「は……ぁっ、松若くん……ッ……!!」 多分、堪えていたのはそんなに長い時間じゃなかったと思う。 俺は松若くんにキツく吸われて堪えられなくなって、そのままイッてしまってた。 「うぅ……っ……!!」 どうしよう、めちゃくちゃ出してしまった。 それなのに松若くんは全部飲んでくれて、すごく申し訳なくなった。 「ご、ごめん……」 「……大丈夫っす。これでお互い様っすね、先輩」 謝る俺に、松若くんは満足そうな顔を見せてくれた。

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