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第32話
あぁ、俺はなんて事をしてしまったんだろう。
いくらお願いされたからとはいえ、学校で松若くんとHな事するなんて。
「だ、大丈夫?松若くん」
松若くん、気絶はしなかったけど放心状態でイスに座ったままだ。
「は、はい。大丈夫っす……」
俺に声をかけられて慌てて下を履く松若くん。
「先輩、オレの事、嫌になってないすか?」
「えっ、どうして?」
「だってオレ、学校なのにこんな事したいって先輩に言ったから……」
あぁ、一応恥ずかしいんだ。
可愛いな。
「大丈夫だよ。俺も煽っちゃったからお互い様だよ」
「でも、オレは先輩のしてねーっす」
「ん、じゃあそれまで俺しないでいるから、次に会った時にしてくれる?」
不満そうな松若くんに俺はこうお願いすると、松若くんは納得してなさそうだったけど頷いてくれた。
それからお互い部活に行ってそのまま解散したけど、松若くんからは、
『絶対ひとりでしないで下さい』
という念押しのメッセージが俺のスマホに届いていた。
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